悪い子5人目 ページ7
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｢主命だ、行くぞ見習い｣
とても冷たい、無感情な声
んま、いつも通りだね〜
｢さあ一期、私達は行きましょう……？｣
腕を絡ませて猫なで声を出す
けっ、吐き気がするね
｢っ……はい｣
一期は苦虫を噛み潰したような顔であたしを見ながら審神者と共に部屋を出ていく
ごめんね、後で必ず助けるからね
心の中で謝りながら、あたしは長谷部について行く
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｢ここが離れだ｣
ふむ、部屋の中は少し埃っぽい
｢ありがとうございます｣
それでは、俺はこれで、と帰っていく長谷部に声をかける
｢あ、あの、｣
｢……なんだ｣
｢お仕事のやり方を……教えて欲しいんですけど……｣
まずは部屋に入れさせて結界を張って、笑気を取り戻さないといけないからね
主のロボットにされてる長谷部は危険だ
妙な動きや態度をとったらすぐに抜刀するから……
部屋に入ったらこっちのもんね
｢それは主命ではない｣
｢……お願いします、少しでいいんです
細かくじゃなくていいので、大雑把でいいので｣
｢ダメだ｣
ちっ、めんどくせえ
長谷部じゃなくて他の人に案内させて欲しかったな
んま、それじゃあたしを逃がそうとすると思って長谷部にしたんだろうけどね
長谷部を正気に戻すには結構時間かかるんだよね
どの本丸も長谷部が1番念入りに深く穢れた神気を取り込ませてるから、その上から上書きするには大量の神気が必要だし
今日は諦めるか……
｢そう……ですか、ごめんなさい｣
そう言うと、長谷部は戻って行った
んま、初日だし仕方ないっしょ
｢……は〜〜疲れる｣
あたしは離れの周りに簡単な結界を張り、脱力感を感じながら飴を咥える
｢鶴丸〜〜｣
｢よっ、ご指名かい？｣
桜をぶわっと舞わせながら淡い光とともに姿を現す
｢にゃはっ、君は
ふざけてきた鶴丸に対しツッコミを入れる
｢いつも通り、お掃除タイムだよっ｣
｢おう！任せな｣
ニッと笑う鶴丸は、いつでもあたしの心の支えだ
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作者名：かや | 作成日時：2019年5月9日 0時
