49. Help! ページ4
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「ああ…もう…なんなのよ…」
私を1人残して、フードコートから出て行ったニカ。
どこに行くかも言わないで。
態度に違和感を感じたのは、宮田くんと会ってからだ。
木陰がどうのこうのって宮田くんが言ってたけど…
何のことかな…口まで塞ごうとして。
ラーメン食べてる時もひたすら無言でただ麺をすするだけ。
私の言う事にも反応しないで…
私のことがもっと嫌いになった…とか?
私が喋ってたせいで麺は伸びるし、先輩と付き合ってるとか言っちゃったし…
1人で食べる醤油ラーメンの味は、ちょっと薄かった。
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「なーーにつまんない顔で食べてるのよ!!!!
もっと美味しそうに食べたらどう?????」
え……????
「A、顔に出やすいね…
寂しいなら寂しいってちゃんと言えばよかったのに」
は…????
急に私の目の前から聞こえてきた声。
朝も聞いた聞き慣れた声。
まさかとは思うけど。
器の方を向いていた顔を上にあげると…真正面にいたのは…
ひかと春佳だった。
「ちょっ……待って待って待って!!!! 何で2人がいるの?!?!
私たちがここに来るの知らなかったよね???偶然??」
「この感じだと…今までずーっと気付いてない感じだね〜」
「私たちが影が薄いのか…Aが鈍感なのか…」
どうやら、私が家を出た後から2人はずっと尾行していたらしい…
「何しに…来たの…??」
「え? いやぁ〜春佳がね?
2人でちゃんとデートしてるか心配だ〜
とか言ってて〜」
とひかが言う。
「違う違う!心配してたのはひかりだよ!
私はただ…ここに用があった…だけよ!」
反論する春佳。
「まあ?私と春佳だけじゃなくて、もう1人気にしてた子はいたんだけどね…」
「えっ?」
「とにかく!………
早く食べて合流しないと。」
「でも、ニカはどこに行ったの?
私、ニカが怒ってる原因…まだよくわからないんだけど…」
「それは……」
ひかりも春佳も1度口を閉じた。
そして、ゆっくりと話し出す。
「横から見てたけど、あの喋ってた子と結構仲良く話してたじゃん。
…だからじゃないの?」
「それと…先輩の話題は出さなかった方が良かったと思うけど…」
「えっ……」
このとき私は、その意味をすぐに飲み込めなかった。
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作者名:Momoka | 作成日時:2021年8月22日 9時