Healing -Green-

5.夕食と朗報 ページ6

｢A！おかえりなさい！今日はお母さんが仕事で遅くなっちゃったから、渉が特製パスタを作ってくれたよ〜！さぁ、早くしないと冷めちゃうぞ！！｣



とお母さんが言う。









両親は共働きで出張も多いし忙しい。





まさにお父さんは今北海道だ。








わたにぃは野球部に所属していて、来月の定期戦に向けて練習に励んでいる。



受験生でもあるのに、家事の手伝いもしていて、我ながら誇らしい兄だ。





私も生徒会の活動があるときはバタバタしていて、

家族で一緒に時間を過ごすのは夜ご飯くらい。







美味しいご飯を大切な誰かと一緒に食べることは本当に幸せだ。









｢そうだ、A、来月の定期戦のことなんだけど、

そろそろ4校の代表の生徒会と野球部員、応援団、チアが集められるみたいでさ、

俺は行く予定になってんのよ。生徒会長がマストじゃないらしいから、

良かったらAも行かない？｣









｢え…！！！めちゃくちゃ行きたい！！！！！｣










そんなの行きたいに決まってる。


新たな挑戦でもあるし。


他の学校の人とちゃんと話せるかな？とか心配していたけど、


わたにぃいるし。行くしかないよ。





少しの期待と不安を抱えながら、ベッドに入るとぐっすり眠れた。

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