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カロリー制限もして、ぐっすり眠って撮影当日。
あたしはメイクするから、クマあってもいいんだけど零くんが煩くて...
2人でスタジオとなる港区まで車で...爆睡。
朝は苦手なのに9時入りと、起きるのが早かった。
あたしが高校生だからなのか、夜までの撮影は配慮してくれたらしい。
到着すると楽屋は別だと言われ、零くんにトマジューを渡しながらキレる!
「マネ、同じにする様に頼んでよっ?こんなに広いのに?零くんいないと困る!」
「はいはい、兄妹だから同じでいいって頼んでくるから...」
CMもそうだけど自分の撮影なのに、スタッフが多すぎて居場所がない気になってしまう。
「Aはいつもそんなわがまま言ってんのか?」
「言わないよ。いつも1人で撮影まで楽屋にポツンだよ。零くん居るんだから!いつもみたいに1人じゃなくてもいいでしょ!」
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パーテーションは予めあるから、交互に着替えたらいい。
「零くん、髪型!」
「分かってますって、楽しみにしてろよ?」
別に1着でいいのに、何着か用意されている。
スタイリストが入ってきて、あたしと零くんをぱっと見て、似合う物を2着選ぶ。
予想通りバックオープンのキャミにショーパンというルームウェアに、長めの白いシャツ1枚だった。
零くんは黒いシャツだけ...
「あれ〜零くん1枚足らなくな〜い?もしかして〜」
「上裸だ。部屋で脱いでおいてよかったな?」
そしてメイクに入ると、零くんは隣で写真を連写する。
「凛月に送っとくぞ?」
「意味あんのそれ?終わってないけど」
マネがその写真を見て驚く。
「これブログとかやってたら使えるね、自然!お兄さん才能あるんじゃないの?」
「...最近ポンコツだから、ないねっ」
「何だよ、その最近ポンコツって?」
「気づくまで内緒!」
ふざけているとメイクが終わり、スタジオに入る。
「そんな普段着てそうな衣装なんだな〜」
「ヨガしてる人みたいだよね?」
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軽くソファーに座ってくっ付いてみて、と指示が入る。
会話しててもいいというので、話しながら少しずつくっつく。
「玲明は撮影なら休めんだな?」
「いいでしょ?」
零くんの上に跨がり、額をお互いくっ付けてみる。
何を撮ってるのかシャッター音は常にする。
「髪そっちの方が似合ってるよ?」
「家だけでなら、たまにしてやるよ?」
手を握って、零くんは頬にキスを落とす。
もう少しという指示に、両手を握って軽くキスをした。
これでOKらしい。
兄妹なのに際どくてごめんね!と謝られた。
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作者名:馨 | 作成日時:2020年8月26日 4時