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「では、お次はAに質問のコーナーじゃぞぃ」
「何聞かれるんだろ...ワンコにはないの？」
「ラジオ初登場じゃねーからな？」
俺はリスナーからの質問が入った質問の箱に手を入れて、紙を1枚掴む。
「え〜っとこれは...スリーサイズを教えて下さい」
「なにこれ答えんの？それ誰からの質問？男？」
「おぉ。女の子じゃな？」
「てめぇのスリーサイズ先に言えっ！それが答える条件だっ！」
「今のはピー音入るのかぇ？入れてくれんかのぅ？」
机の下で俺がAの脚を叩く。
「...え？答えんの？」
「い、今のは別にいいだろーが。オフィシャルとかのプロフィールに書いてあんじゃねーの？さすがにセクハラはよくねーな」
「お！優し〜！」
「...るっせーよっ！次の質問な」
今度はワンコが箱に手を入れる。
「これはUNDEADファンか？零くんと凛月くんどっちが仲いいんですか？」
「どっちもです」
「どっちか選べって言われたらどーすんだよ？」
「選べない！ちゃんとどっちも半々で一緒に添い寝しますし、されます」
「では、次の質問...「零くん！変な質問引かないでね！」...零くんとのエピソードを何か教えて下さい」
「まとも！...ん〜どれにしようか？...あっ！あるね！MVで零くんを引っ叩いたけど、Aは去年零くんから1日に2回ビンタされた！あれは許せない。あと寝てる時に噛み付くと、頭捌かれるよ？」
「そりゃ当然だろ...うちのレオンだって、寝てる時いきなり噛んだら、噛み返してくるだろーな」
「零くん犬じゃないし？ワンコと一緒にしないでよ！てか犬噛むの？可哀想じゃん」
「例えだろっ！バカか！」
「あれは躾けみたいなもんじゃのぅ」
「りっち〜にもすんのか？」
「...しないのぅ」
「へっ！バカ犬！」
「お前がなっ！」
そんな話ばかりでエンディングになって、Aの曲をやっと1曲かけられた。
これはもう次はねぇだろーな...俺のファンしか得してないもんな。
いや、ワンコはパンク好きなAを気に入ったみたいだ。
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帰りに車の中で眠ってしまったAを起こす。
「飯食うか？」
「軽く...」
「まだアレ怒ってんのか？」
「当たり前じゃん」
引っ叩いた左の頬にキスをしてやる。
「それ零くんが嬉しいやつ！」
「アザできるくらいもう1回噛んでいいぞ？」
「...そんな趣味ないし。GREENDAYのチケット代払ってくれたらいいよ」
「俺が財布なのもいつもだろーが」
「ごめんね？今日大した仕事してないね」
「俺のファンにファンサしたんだからいーんだよ」
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作者名：馨 | 作成日時：2020年8月26日 4時
