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CMとは不思議なもんだ。
ネットなんて見たいものだけを見たりするから今まで何もなかったのに。
最近うちのワンコまで、CMを見たのかAと音楽の話をしたいという。
正直面倒くさいんだよな、間に挟まれるのは。
サミットやら、新曲にラジオ...それにAのスケジュールまで。
お互いのスケジュールを合わせようとする方が、昼間起きるより辛いってもんだ。

何よりも“彼氏いるから怒られるぞ”その簡単な言葉を、俺達の仕事ではひた隠しにしないとならない。

しかもワンコもギターや、ただロックが好きなだけで悪気なく3人で遊びでバンドユニットでもやろうという。
ここでじゃあ学校にいる時間と、ベースは誰がやるんだという...2つの疑問が浮かぶ。
ワンコは乗り気になると考えないで口にする。
「ベースがいないじゃろぅ?まぁ、落ち着けワンコ。Aにはまず我輩がラジオにでも呼ぶからワンコもゲストで来たらいいんじゃないかぇ?」
...お兄ちゃんが出来るのはここまでだ、俺だって出来るならドラムを叩くAとも音楽で仕事をしてみたい。

Aは単体で活動してるから、周りからの評価は耳に届かねえんだろーけど。
あのCMで、夢ノ先界隈からも妹の活躍の話を耳にする。
...これはAのマネに相談する方がが早い、恐らくラジオ出演の方がすぐ決まるだろう。

それでも妹がこんなにみんなから評価されるのは心底嬉しい。
また新しいCMも決まったみたいで、安心した。
1人で毎日レッスンに通い、直向きに頑張ってきた努力が報われたんだ。
これからは仕事にも恵まれて、仕事の楽しさを知って欲しい。
人見知りだからせめてそれを少し直すのに力になってやりたい。

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夕食の時にそれとなく話す。
「なぁ、A?ドラム叩いてたCMな。うちのワンコがカッコイイって興奮してたぞ?ワンコはロック好きだからな...俺のラジオでゲストで音楽トークでもしねーか?」
「零くんは嫌じゃない?」
「たまには趣向を変えて放送するのもいいだろ?お前に質問の便りもくると思うけど、大丈夫そうか?」
「席が零くんの隣なら大丈夫だよ?可能な限りお便りにも答えるし!」
「じゃあ、こっちからマネにお伺い立ててみるよ。あのCMな...みんなからかなり評判なんだぞ?」
「なら頑張って撮ってよかった〜。冷めちゃうよ?食べよう?」
「好き嫌いしないで、ちゃんと残さず食えよ?」
「...それも、頑張る...」

来る仕事は、歌詞以外にはケチを付けず受けるのがAの本当にいい所だ。

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設定タグ:あんスタ , 朔間零 , 朔間凛月   
作品ジャンル:アニメ
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作者名: | 作成日時:2020年8月26日 4時

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