あんスタ～大好きな兄弟～【朔間零・凛月】 (ページ49)

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あの夜寝る前にひよちゃん先輩は、電話ではなく珍しくラインをくれた。

「つい焦って宣戦布告してしまったけど、僕は茨の様なやり方はしないからね。Aちゃんにはいつも通り毎日を楽しんで欲しいな。まぁ、立候補って事だけど～Aちゃんは言わないと分からない子みたいだからね！僕とメアリーに会いたくなったらいつでも言うといいよ、おやすみ」

言われるまで、確かにずっと冗談だと思っていた。
お馬鹿さんという言葉を使わない辺り、冗談じゃないのかも...
零くんにも言われたのに、将来なんて考えた事なかったな。

こはくは元気がなくても野暮な事は聞かない。
でも、うちの兄達は違う...

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零くんもどう声を掛けようか悩んだのか、りっちゃんを呼んだ。
珍しく長い時間を3兄妹で過ごせる。
美味しい物を食べさせようと、りっちゃんは珍しく進んでご飯を作ってくれた。
なるべく普通に過ごす事で、リラックスさせようとしてくれてるのかもしれない。
3人で遊ぼうという流れになった。
「ねぇ、お兄ちゃんたちさ...男子しか居なかったんだよね？あたし友達いないし？愛してるゲームって何が楽しいのかな？」
「お！やってみるか？」
「じゃあ、まず零くんとりっちゃんからね」
ノリ気な零くんに対して、テンションが下がるりっちゃん。
...結果、照れる事はなかった、つまらないゲームだった。
ただ、あたしが度々照れる訳でもなく黙ってしまった。
「彼氏と喧嘩でもしたの？」
「してないよ」
「お前最近辛気臭ぇーんだよな、なんかあったのか？」
「いや...今のゲームしててお兄ちゃん達と結婚する人は、幸せだろうなって」
「は～？妹は特別扱いしてるのに？」
「俺達も彼女出来たって喧嘩別れくらいするかもしんねーぞ」
「そ？仲直りしそう」
「お前、妹の視点でしか見てねーだろ...」
りっちゃんと行き違いで口を聞いてなくても、今こうして膝枕をしている。
兄妹だけはずっと変わらないものなんだな～。

ぼんやり考えていると、恒例の子供の頃の○○と結婚する！話をし始めた。
「俺言われたよ～」
「俺もだな？」
「いくつの時？俺の時は4つだけど」
「勝ちだな。俺は3つの時」
「何か腹立つな～Aどっちかに決めてよ？」
りっちゃんは膝の上でこちらを見る。

どっちかに決めろなんて、あたしには決められる価値ないと思う。
「は、早い者勝ち？分かんないよ！」

零くんには何となくバレてしまった気がする。
「じゃあ、俺ね～」
りっちゃんは本当にマイペースだ。