あんスタ～大好きな兄弟～【朔間零・凛月】 (ページ48)

今日:34 hit、昨日:12 hit、合計:143,142 hit

４８ページ48

今日は久しぶりに【踊ってみた】に巴先輩が無理矢理やってきた。
会うなり手の甲にキスを落とす...貴族かっ！
「Eveやるなんて、ひよちゃん先輩も珍しいですね」
「AちゃんはソロはやってくれてもEveは踊ってくれないからね！今この動画でもたまに告知してるゲームでSunlit Smileが追加されたからねっ。こうやって僕がわざわざ踊りに来てあげたんでしょ～」
「これはこれは殿下...ではあたしゲームするので、殿下はその間ノンストップで...「ダメだね！Aちゃんは踊ってみたもちゃんと撮らないと！」」

今日のひよちゃん先輩は、強引に輪をかけた強引さ。
とりあえずさり気なく肩の手を退けると、逆に手を繋いだまま、楽しみだね～！と。

振りを確認して、言われた通りEdenよりは簡単だった。
やっぱりひよちゃん先輩とは楽しい。
しかし距離が近い...
動画で見ていたよりも背中合わせというより、背中がくっ付いてる。
指先を合わせ上げた時にアレンジして手を繋ぐ。
まぁ...これくらい先輩はいつもだ。
完璧に撮り終わり、いつものようにこれでもかと自分をゴリ押しして終了した。

-----
今日はこの後ご飯に付き合えと、マネージャーにも僕が送るからと、これまた久々の先輩のリムジンに連れ去られる。
「お兄さんには僕から連絡しておいたからね」
「大丈夫ですよ。でもテーブルマナー的な物あたし分からないから...」
「フランクなお店でもAちゃんがいるなら僕は構わないよ？...そんな事よりも。桜河くんと付き合ってるらしいね？僕はそんなの納得いかないねっ！あぁっもう悪い日和！」
さすがコズプロ...
お説教という文句を聞きながら、美味しいご飯を食べる。
「僕は心配しているんだ。この前もこそこそ何かしていたらしいじゃない？あの彼の家柄...Aちゃんには似合わないよ」
「先輩、キッシュ取り分けますよ」
「それは店員さんに頼もうね！Aちゃんは僕と一緒に食べる事！」
美味しかったのに...何を食べたか覚えていない気がする。

帰りの車内でひよちゃん先輩は言い切った。
「仕事も続けられなくなるかもしれない。あんなに頑張ってファンも増えたのに。別れてしまうまで、僕ならいくらでも待てるけどね」
先輩はいつでも応援してくれたから不安になる。
「10年でもですか」
無理に笑って答える。
「仕事してれば問題ないよ」
優しく手を握って先輩は答える。

家の前に着く。
「待つから、たまには僕とも踊って欲しいね！」
いつもの様に笑顔で帰って行った。