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仕事の打ち合わせでESで飲み物を選んでいた時に、盛大に吐いた溜息を、たまたま居合わせたあんずさんに聞かれてしまった。
顔見知りはプロデューサーと呼べと言われているらしいけど、あたしはほぼマネとのセルフプロデュースが多いからお世話にはなってない。
動画だって立派なセルフプロデュースだ。
だから、あんずさんと呼んでいる。
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「どうしました？悩み事ですか？」
「あぁ...違うんですよ〜。なんか夏なのに日光弱いし、夏らしい事何もしてないなって？あんずさん、花火大会の日って屋上で見てもいいのかな？」
「それいいですね！屋上で小さな縁日みたいな何かしますか！？」
「...それ、夢ノ咲伝統のライブも兼ねてみたいなのだったりします...？」
「嫌ですか？」
「うん。ライブや仕事じゃなくて、あたしは花火だけ見やすい屋上で見れたらそれでいいんだけども...だって、メンバーの誕生日のお祝い事務所とかでしてるじゃないですか？そんな様な小さい規模の縁日ならいいけど...あたし友達少ないんで」
「やりましょう！仕事に入ってない人や事務所の方達も楽しめる様な、アットホームな感じで企画しますよ。それなら楽しめそうですね？」
「許可下りたらいいね...」
鬱だ...きっと夢ノ咲メンツが揃うに決まってる。
Switchだって同じ事務所で勝手に踊ってるけど、あたしはメンバーとろくに会話した事もない。
何となく楽しみたいけど、学園の文化祭の様な、どうしたもんかという気分だ...
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ある休日こはくとニキくんのとこで過ごそうと、シナモンにいた。
飲み物を頼んでまったり過ごしていると、ニキくんがやってきた。
「そういえば俺、ESの花火大会の縁日でフード出す事になったんすよ！いや〜ライブじゃなくてよかったっす！」
「あれ、本当に許可下りたんだ？」
「そんなんやるん？」
「そっかこはくはまだ聞いてなかったんだね。花火大会の日に屋上で花火見てもいいかって聞いたら、あんずさんが縁日企画してくれたんだよ」
「ええやん、それ楽しそうやね。ニキはんのご飯も食べれるなら最高やないの？」
「それはあるね！ニキくん...メニュー少なくていいから、かき氷お願いしたいな？」
「いいっすよ！花火といえばかき氷っすよね！楽しみにしてて下さいよ〜俺ライブより楽しみになってきたっす！頑張ります！」
そういうと仕事に戻って行った。
「こはくも暇なら来てね？」
「花火、一緒に見よな？」
「花火の時、ちゃんとこっち来てくれる？」
「当たり前やろ」
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作者名：馨 | 作成日時：2020年6月26日 13時
