あんスタ～大好きな兄弟～【朔間零・凛月】 (ページ42)

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今日零くんがラジオの仕事でマネージャーが家まで送ってくれる。
といっても、これがまた邪魔なんだな...こういう時じゃないとこはくと夕飯を食べられないのに。

送るついでにマネも一緒に食べると煩いから、ニキさんの所に2人でお邪魔する。
「ごめんね？マネも一緒に食べさせてあげて？支払いはマネがするから」
「何でも好きな物頼んだらええよ」
「何でも？」
「何でも。ニキはんの腕はプロやさかい」
「じゃあ、パスタ！ペスカトーレ大盛りで！」
ニキさんは少し困った顔をしていた...味は問題ないけど、海鮮の食材が足りないと...
「じゃあ、違うの「っ！？Aさん、食材何でも良ければアレンジして作るっすよ俺！」...じゃあ、お願いします。味がペスカトーレなら中身はお任せする、ありがと！」
こはくはあたしが燐音さんが苦手だからとニキくんに相手をさせて、こっちのテーブルで食べる。
「A、こっち向き～？口元に付いてるで」
さりげなく指で拭って、舐めた。
「ね？マネも役に立つでしょ～」
「ドヤんないでくれる？」
楽しくご飯を食べ、出入り口の扉まで開けてくれるこはく。
「お昼に、また食べに連れてきて？」
「ええよ。いつでも言うてな？」
「おやすみ」
さりげなく手を握り見送ってくれた。

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帰りの車の中で零くんのラジオが流れていた。
「Aは大活躍だな？」
「そうじゃのぅ」
今日のゲストは敬人さんらしく、昔よく遊んだ幼馴染トークをしている。
「Aの初恋は、恐らく蓮巳くんじゃろう。我輩に代わって可愛がってくれてたからの？」
思い出した...あたしは確かに敬人くんが優しくて大好きだった。
零くんは突然、あたしを家に置いていくようになったけど。

「マネ、止めてこれ」
何故か車を止める。
「車じゃなくてラジオだよっ！」

帰ってきた零くんはペスカトーレのガーリックに嫌な顔をする。
「初恋バラされるなら、食べて良かったよ」
あたしは零くん達には邪魔なのかなと、だんだんと敬人くんが苦手になったんだった。

「あいつ女兄妹いないからAを相当可愛がっててな～。俺よりあいつに懐くから会わせないようにしたんだよ。そういう兄貴の嫉妬の話をしてたんだぞ？」
「あたしは仲間外れで寂しかったけどね？歌は好きだけど、説教長いし恋愛感情はあんまり～な感じだよ」
「それでも兄貴としては面白くねーんだよっ」
くしゃっと頭を撫で、ニンニク臭を消すため牛乳を飲まされた。

零くんはその日、案の定あたしのベッドで寝た。