あんスタ～大好きな兄弟～【朔間零・凛月】 (ページ29)

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２９　＋α ページ29

最近Aがにやにやしてスマホを弄っている。
本を読んでる俺にも無意識でもたれかかってくる...これは甘えてるのではない。
何かにのめり込んだり、気が緩むとこうなる。
学園で友達でもできたのか...そう思ってこちらを向いているスマホをチラッと見る...

桜河こはく...！？
Crazy:Bの？もう1時間はやりとりしてんじゃねーか！
恋か？恋なのか？
とりあえず凛月にメールをする。
「まーくんに探らせてみるよ～」
呑気なもんだな...とりあえず聞いてみるか。
「楽しそうだな、友達か」
「まぁ、そんなもん...」
「クラスメイトか？」
楽しそうに体勢が疲れたのか膝枕になるが...それじゃ文面が見えねーっつーの！
「後輩だよ、学園の悪口言いまくってんの今」
あぁ、確か玲明だったな...やばいな、本格的に怪しい。
「学園でも話してるのか？」
「あぁ～お昼一緒に食べるよ。友達少ない同士だからね」
...怒られる前に聞いてしまうのも手だな。
「彼氏か？」
「...は？後輩。タイプじゃないよさすがに年下は。何探ってんの？この前仕事で一緒になって学園同じだし、まだ上がってないけど踊ってみたにも出てくれたんだよね～。お昼に付き合ってるのかって女子に揶揄われて代わりにビシっと言い返してたのはしっかりしてると思ったけど...番組の放送これからだし、零くんも見る？」
「あぁ～放送日教えてくれな？」
怒らせると、癒しの膝枕という体勢から逃げるかもしれない。

放送の日、珍しく何の手掛かりもなかったのか凛月も来た。
「りっちゃんまで！？なんかやだな...」
放送された内容はトークだったが好きな物は？という質問にお兄ちゃんと即答のAに、桜河こはくは主はんのアホは死んでも治らんな、などと辛辣な返しをしていた。
「兄者が言うから焦ったじゃん。彼氏じゃないでしょ～これ？」
「うざ...」
「凛月だって心配して来てんだろーが」
「てかお兄ちゃんってさ～どっちの～？」
凛月は即切り替えて、甘えにいく。

彼氏じゃ、ないのか...妹の世話は心臓に悪い。

「零くん、りっちゃんまじでうざいんだけど～」
「え～酷くない？でもお兄ちゃん好きなんでしょ～A？」
「そんなのファンサービスだよ！もー...どっちもだよ！」
半泣きで風呂に逃げるAに、俺も～と追う凛月を止める。

そのままウザいと言いつつ凛月に抱き枕にされて寝てしまった。

彼氏か...なんかもやもやすんな...
んなもん、当然凛月に譲る方がいくらかマシだ。
なんかどっと疲れた数日だったな。