あんスタ～大好きな兄弟～【朔間零・凛月】 (ページ21)

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２１　本編・終ページ21

そして、春になった。
NEW DEMENTIONにはあたしのよく踊っていたりっちゃんのKnightsやSwitchが入った。

りっちゃんは永遠の17歳を卒業し、事務所が一緒だという零くんからのウザい妬みと、真緒くんに起こしてもらえなくなるという不便さが嫌で寮に住んでいる。

あたしの勉強とレッスンと仕事のために、(卒業できた)零くんは一緒に住んでセコムしてくれている。
自分が自力で一緒に住む権利を獲得した気になってドヤッたため、りっちゃんにはやっぱりウザがられている。

零くんはRHYTHM LINKに所属してから踊ってみたに無駄に出てくれる、無駄に。
零くんの場合、迎えに来たついでに軽く踊って帰るのが目的なのだ。

それに感化されたのかりっちゃんも出たい！と言い出した。
これが...りっちゃんが来ると毎回神回になる...特にKnightsを踊る時は動画を観ていると毎回肩に持たれて寝始める。
あたしのではなく！りっちゃんファンの神回なのだ。
寝顔を拝めて、起きて炭酸を飲んだら直ぐにちゃんと
踊り出す所がかっこいいらしい...
一度Knightsではなく違うのにチャレンジしようとなった時にやだ～とボヤき寝始めた事がある。
放送事故もいい所なのにマネージャーは笑えると使ってしまう。

そこへその名の通りの巴先輩が入り、見事なまでの三つ巴になる...
数年前からは考えられないくらいに、ウザい事態になっている。

こんな生活であたしが留年しそうな勢いなのに。
あたしは完全にNEW DEMENTIONのバラドル的立ち位置になってしまった。
マネージャーはそれでいいんだという。
そんなもん？
完全に脚本家になりたいマネージャーの玩具になってる気がしてならない。

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家で零くんが更新された動画を見て笑っていた事がある。
何を見てるのかと思ったら巴先輩の回だった。
コズプロが全力で推しているクレビを踊ろうという回だったかな？
今なんて？とあたしが繰り返し聞いても巴先輩は、あたしが元コズプロだという事に気づかないっていう所だった...
「零くんまで酷くない？」
「可愛いじゃん？Aは頑張ったな～偉い偉い。お兄ちゃんにはこんな風に甘えねーの？」
「...うざっ」
と羽交い締めにされ撫でられて初めてりっちゃんの気持ちが分かった。
「巴も天然なだけでお前の事推してんだろーが」

面倒くさい兄と、ウザい兄があたしはやっぱり大好きっ！
「早く3人で住めたらいいね？」
「留年したら笑えんな？」
「...え」
「冗談だよ、凛月も住みたがってるぞ」
「...ならよかった」