アインの文書保管庫 (ページ9)

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初対面だけど緊急事態なので共闘することにした。ページ9

読む前の注意事項やらなんやら。
タイトルはまだ仮決定。めちゃめちゃ長い。
設定がガバガバ。
その他もろもろ……

なんかこれまずいぞ、と思ったそこの君、間違ってない。すぐにブラウザバックするんだ、まだ間に合うぞ！

｢以上のことがOK！な方は進んでくださいねー｣

｢うーわさむさむ｣

冷たく突き刺さるような風が浮舟(うきぶね)に容赦なく吹き付ける。休暇中に釣れた魚を職員たちにおすそ分けしようと考えていたところだった。
彼が勤務しているサイトが見えてきたが、どうも様子がおかしい。生身で近付くことは危険と判断したようだ。

｢収容違反とかならマジで勘弁して欲しいわ、疲れたし早く休みたいぜ｣

現実は非情である。

冠城(かぶらぎ)は焦っていた。いつも通り、依頼された死体の検死を行っていたが、解剖の段階で不可解な状況に直面した。

｢やっぱりあの卵が原因か……早くここを出なきゃまずいな」

とある水死体を解剖していたのは良かったが、肺の中に水ではなく謎の卵が産み付けられていた。職業柄そういうえげつない物には慣れていたつもりだった。
孵化してから同僚との連絡が取れなくなり、サイト内はヒルみたいな何かが増殖している。
明らかに友好的な生き物ではない、と冠城は確信した。

｢はぁっ！｣

近くのドアを蹴破り、脱出口を探す。時間が無い、ヒルたちも増えてうようよしてる。

｢いやーなんか燃えてんなぁ｣

とりあえずサイトの駐車場に車を停めた。収容違反並の緊急事態になってるのは見てよくわかった。
空に立ちのぼる煙を見た浮舟に、ある考えが浮かぶ。

｢……もう使えないサイトなら｣

近くに転がってた鉄パイプを手にし、今思いつく限りで破壊力のある武器、みんな大好きあの対戦車砲の形を思い浮かべる。
砲弾を装填し、狙いを定めてRPG-7をお見舞いしすると、満足そうに鼻歌を歌う。2発目を装填しようとした浮舟の視界に人影らしきものが入った。

｢なんで開かないんだ！お約束とかそういうのは要らないぞ！｣

体術に優れている冠城でも、頑丈な出入り口の破壊はさすがに無理だった。
いくら蹴りを入れてもヒビひとつ入らない。
ヒルたちもさらに増殖してる。自決も一つの手だと考え始めていた。

｢……ここまでか｣

もう体力が持たない、さすがに広いサイトを走り回るのは無謀の極みだったと今になって気付いた。手遅れだと思っていたその時……。