・貴方side ページ10
『それなら自分で確認しに行きますので。結構です。それから…』
「ところでお前はなに派なんだよ」
…なに派?そんなの…決まってるじゃないか
『私ですか?…私は…どちらでもない。"沖田"について行きます。沖田が近藤さんを守り、ここで一人で戦っているのなら私も同じようにここで戦う。沖田が土方さんを守ってくれと言えば私は土方さんを守り通す。私はこれからも、ずっと沖田のそばにいます。』
そう伝えるとニヤリと笑う隊士たち
「そうかい…それじゃあ"反逆者"だね」
「幸い医官さんだろ?その剣1つじゃあ隊士の俺らに叶うまいよ」
と。医官をなめないで貰いたい。
確かに…そう考えられるのも否定はしない。
ただ…
『医官が使うのは…目に見えるものとは限らない』
そう呟くと、私はあるものを隊士たちに向かって投げつけた
隊士たちは一ミリにも満たないものを目で見ることさえ出来ず、最も血管が太いとされている真ん中より少しズレた右胸に刺さる
「っ…!?」
『安心を。ただの麻酔です。まぁ違うところがあるとすれば…あなた方が次に目を覚ますのは…翌日以降。おめでたいことに目を覚ませば皆さん局内に戻っていられますよ。
…まぁ…再度"隊士"になれるかは分かりませんが』
ふふとわざとらしく微笑を溢すと隊士たちが睨んでいるのが分かる。
正直…どうでもいいが。
『目に見えない小さな針やある液体でさえ、私たち医官にとっては武器になるんですよ。』
隊士たちが静かな吐息をたて始めた頃、その車両を後にし、次の車両へと乗り移った
次の車両では試作品で作った1日麻酔を使ってしまったため、剣で戦った。
さっきよりは時間をかけちゃったけど焦らずに進んでいく。
それから何両進んだだろう…
よく見慣れた、だけど暫くは会えていなかった…大切な…好きなあいつの姿が見えた
私は扉を開けて沖田の名前を呼ぶ
『沖田…』
自然と声が震えたのが自分でも分かった
静かに振り向いた沖田はたくさんの返り血を浴びていた。こんなことを思うのは可笑しいのかもしれないけど何だかとても綺麗に見えた
沖田「A」
私は堪らず沖田に飛びついた
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シロネコ(プロフ) - ぱーむくーへんさん» ありがとうございますっ!!これからも精一杯頑張ります!! (2021年4月19日 0時) (レス) id: 8963eb5752 (このIDを非表示/違反報告)
ぱーむくーへん - めっちゃ面白いです!応援してます!頑張ってください! (2021年4月18日 20時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
リリア - 気づいたら続編行ってた!(°□ °) (2021年4月1日 20時) (レス) id: d7aea1f85d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シロネコ | 作成日時:2021年3月22日 22時