真選組の薬屋<銀魂>

・貴方side ページ49

近藤「伊東鴨太郎君の帰陣を祝してかんぱーい！」

…なにこれ
いつもみたいに部屋に籠ってたらなんか連れてこられてグラス持たされてるんだけどなにこれ。
…何が乾杯なの。

何が何だか訳が分からないが取りあえずグラスに入った葡萄ジュースを飲む。

斜め横では近藤さんが伊東という人にお酌をしていた
どうやら幕府の方に直についていた…のか…？あまりよく分からないけど。


伊東「まぁ地上で這いつくばって生きる我々の苦しみなど意にも介さぬ頑冥な連中だ。日々強大化していく攘夷志士の脅威を分かりやすく説明するのも一苦労だったがね」

近藤「アハッアハハハハ！違いない！違いないよ！ガンメイだよね〜あいつらホントにガンメイ〜」

…近藤さん頑冥は意味知らないな。

沖田「近藤さん、頑冥って何ですか」

近藤「うるさいよお前は！子供は黙ってなさい！」

『頑固で考え方が柔軟さを欠き、物事の道理がわからないこと。要するに、頭の固い馬鹿ってこと。』

伊東「おや、難しい言葉を知っているんだね、君は？」

『少し前に、真選組医官として入らせていただきました。松平Aと申します。』

伊東「へぇ…Aさん…。君は片栗虎さんの娘さん？」

『…はい、名字で分かるでしょう。』

伊東「いや…なんと無く似ているように見えてね、もしかしたらって思ったんだ。そうか…娘さんか…」

『えぇ』

…"似てる"なんて…

思ってないくせに

そう思いながらも近藤さんが慕っている人ならと笑顔をつけ会話を続けた。

伊東「近藤さん、あのような者達が幕府にあってはいずれこの国は滅ぶだろう。我々はこんなところでいつまでもくすぶっていてはいけいない。
進まなければならない！僕らはもっと上を目指して邁進しなければいけない！！そしていずれは国の中枢を担う剣となりこの昏迷する国を救うことこそがこの時代の武士として生まれたものの使命だと僕は考える。」

近藤さんの肩に手を置き、そう熱弁をし始めた

伊東「近藤さん、一緒に頑張りましょう！！」

近藤「うむ！皆ガンメイに頑張るぞ！」

『近藤さん、それ私たち馬鹿になるんですが。頑冥の使い方を間違ってます。』

他の隊士曰く、伊東という人は酒が入るといつも同じことをしているらしい
一年余りの新参者を近藤さんは"先生"と呼んでいるとか…
そう言うとこあるよな、近藤さんて。

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