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33 回想30 ー別れ篇7ー ページ34

ゆりside
「この女は、もうすでに、この女の体ではない…。コイツが自由にできる体じゃねぇってこっだ…。」
こいつはそう言った。
私には、訳が分からなかった…。
ーーーなぜ、私の体は自由ではないのか…。
アイツは続けた。
「なぜだか教えてやろうか…。
ーーーコイツは数年前、不慮の事故で重症を負ったんだ。生きるか死ぬかの、な…。
俺は、その当時、コイツはまだ使える、手放したくない、と思ってな…。
ーーーーいっそコイツの体を俺の命令通りに動くやつに仕立てようと思ってな…。
ーーーコイツの体を、俺の命令通りに動く、いわば『機械人間』にしたって訳だ…。
ーーーー人を殺す、ってのはな…感情が入っちゃぁいけねぇ。下手したら、獲物を逃がすだろ…?
だから、こっちの方が、都合が良かったんだ…。」
一連の経緯を聞いて、私は絶望した…。
ーーーもう…私の…体は…私の…物じゃ…ない…?
ーーー機械…人間?
もう…私の…人間としての人生は、あの時に、終わった…ってこと?
私は言葉出ず、ただただ呆然とするだけだった…。
その時…。
「なんで…なんで…なんでコイツをっ!」
そう言いながら、アイツに斬りかかって行ったのは…。
ーーーー銀時、だった…。
「言っておくが、コイツは人間じゃねぇ…。
ーーー化物だ…。」
「て、てめぇ…よくも、ゆりを…。
ゆりを、騙したな…。
優しいゆりの、その心に漬け入り、利用した…。」
「人聞きの悪い事言わねぇでくれ、兄ちゃん…。
ーーーコイツは、あくまで、『機械人間』だ…。人間にだけしてやっただけでもマシだと思え…。」
その言葉で、銀時の怒りは頂点に達したらしい…。
「てめぇ、よくも…。
ーーーゆりは、てめぇをずぅっと信じてたんだ…。その道が間違ってない、正しいって信じてな…。それを、てめぇは…。裏切った…。
ゆりの気持ちを、裏切った…。
だから、コイツは…。笑えなかった…。
どんなに人といても、楽しいと思わない理由…。それは、てめぇを信じてたから。
てめぇと一緒に歩く人生が、いいとゆりはずっと信じてきたから…。
それを、てめぇは…。ゆりの、そんな、気持ちも知らずに、てめぇの欲望を満たすためだけに、ゆりを…利用した…。」
そう言いながら、銀時は、どんどんと彼を追い詰めていく…。
ーーーすごい…。 隊長を、追い詰めることが、できるなんて…。
そして、彼が、私のことを、こんなにも考えていてくれたことが、すごく、嬉しかった…。

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rizuyoi(プロフ) - なるほどね…。その意見、採用!www (2018年8月15日 18時) (レス) id: 3998a2c749 (このIDを非表示/違反報告)
aina♪(プロフ) - 読み終わったのだよ( ̄ー+ ̄)キラーンよかったー!(´;ω;`)ゆりに予知する能力あったんなら、もう少し早くそういう設定チラ見せしてた方がいい気がしたけど、多分こんなダサいセンスは私の独り言← (2018年8月15日 18時) (レス) id: 7f277c8298 (このIDを非表示/違反報告)
rizuyoi(プロフ) - やすは☆さん» やすは☆さんに言われたのか…。ありがとうございます!!私も銀さん推しだから、始めっから銀さんオチで書きました!やすは☆さんみたいなストーリー展開上手い方からそれを言われると、とても励みになります!ありがとうございます!!! (2018年8月7日 19時) (レス) id: 3998a2c749 (このIDを非表示/違反報告)
やすは☆(プロフ) - 完結おめでとうございます!いやもう本当に銀さん推しの私には堪らないストーリーでした!! (2018年8月7日 18時) (レス) id: 3d7bfb6146 (このIDを非表示/違反報告)
rizuyoi(プロフ) - 青ウサギさん» マジですか!?ありがとうございます!!嬉しい…。ケッコーキャラとか設定とか、話の運び方とか、上手い方はやっぱり上手いよ…。私なんて、まだまだや! (2018年8月7日 18時) (レス) id: 3998a2c749 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rizuyoi | 作成日時:2018年7月19日 0時

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