おやすみなさい ページ16
「コネシマ、ショッピ、今帰ったで」
「おつかれ」
「で、重要な要件ってなんや」
「あぁ、そうだ、国家本部に行って欲しいと言われた」
「･･･は？」
「総統に会ってこい」
「内容は」
「･･･一番だ」
「はぁぁ･･･だと思ったわ」
「もう資料は終わっている。警告だけだ」
「･･･死はつきもんやろ」
「そうだな」
「･･･ショッピ、来るか選べ。お前には、死ぬかここで一生働くかどちらかや」
「俺、ですか･･･？」
「せや。まだお前は若い。残るんやったら、俺の意思を引き継いでくれ」
「･･･いえ、ついて行きます。先輩」
「決まりだな。二人は明日決意を持って取り組むように。頑張れ」
もうなんだか分からない。この三日で俺はどこまで上りつめて死ぬのか。国家に手を出すなんてろくな事起こるわけない。30にも満たずに俺は死ぬのか。
「ショッピ、一緒に帰ろうや」
「はい」
ジャケットと荷物を持って会社を出た。そのままコネシマさんの後をずっとついて歩いた。
「ふぅ、最後の晩餐でも食おか！」
「よくそのテンションでいられますね」
「ほら、飯行くで」
「はい」
俺の人生なんだか潔く終わるな。あー、さよなら人生。儚かったなぁ･･･
「なに食べるん？」
「コネシマと一緒でいいっすよ」
「なんや、自分で選ばんのか？」
「いやもう、なんか晴れ晴れしてしまって･･･」
「ハッハッ！しゃーないな！カレーたべよか！」
「昨日もカレーじゃなかったすか？」
「ええやん！最後の晩餐やろ？」
「そうっすね」
もちろん、カレーはとても美味しかった。いつもより高級品に感じた。
「短かったけどありがとな」
「短すぎますよ」
「せやなwでも、こういう風に喋れて楽しかったで！」
「俺もっすよ。ありがとうございます」
「さ、体休めて、明日頑張るで！」
こんな経験する人なんて空前絶後だろう。というかこんなん後にあったら困る。この三日間色々あったけど良かったな。入社祝いも何気にしてくれたし、先輩もいたし。恵まれてたといえば恵まれてたのかな。
さぁ、ベットに入ろう。おやすみなさい。
続く
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作者名：コロッケさん | 作成日時：2020年3月31日 11時
