その53 ページ24
月曜日。学校に行くと、何やら教室がザワついていた
皆が後ろの席の方を見ながら話している
私の席の方だ...なんだろ
そう思って私も皆と同じように目線を向ける
するとそこには何やらヒソヒソ話しをしている砂原とアーヤの姿があった
「ねぇ、あの二人いつの間にくっついたんだろ」
「立花さんもそっち系の人だったんだ...」
「どんだけ親しいんだよ」
周りからはそんな話が聞こえる
...あぁ、あの事か
そう。事件について話していたのだ
(あのくらいで噂が立つって、皆青春したいんだね)
そのためか、二人の周りはあまり人がいない
私は事情を知っていて気にならないため、すぐに席に着いた
すると私にも目線が向いたみたい。すごく目立っている気がする...
するとこんな話が聞こえてきた
「あ...そう言えば篠田さん...」
「きっと傷ついてるんだよ。そっとしておこ」
「立花さんって一体どんだけ黒いの...」
........え?
ごめん。私が傷ついてるって何ですか...
アーヤが黒いって何ですか!?
訳わかんないけど、ここで何か聞こうにも聞けるほど仲のいい人が居ない...
まぁ、そういうこと言い出すお年頃だし、ほっとけば自然消滅してるでしょ
なんて考えていると、菜穂が入ってきた
菜「篠田ちゃん。おはよ」
『うん。おはよ』
そう言おうとすると、菜穂の取り巻きの子たちが、菜穂に何か話しかけている
話を聞いている間、菜穂は少し怒りを含んだような顔をした
そして話が終わると、今度は小さく微笑んで、取り巻きの子たちに何かを話していた
何話してるんだろ...ちょっと怖い
話が終わると、菜穂はすぐに自分の席について、私に話しかけた
菜「ねぇ、さっき立花さんと砂原が話してたのって本当?」
何でそんなこと聞くんだろ...
『うん。話してた』
菜「何の話してたか分かる?」
...知っては居るけど、此所で話したら盗み聞きしたみたいで嫌だからなぁ
それに、これは砂原の親族に関わる話だし、事件のことまでバレる可能性も否定できない
『ごめん。そこまでは分かんない。小さい声で話してたから...』
そう答えた
菜「そっか...ありがと」
菜穂はそう言って、教室から出て行ってしまった
...なんなんだろ
28人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
願叶(プロフ) - 吹雪姫さん» コメントありがとうございます。高評価まで...!ホントにありがとうです! (2019年7月27日 22時) (レス) id: a59083d6d5 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - こんにちは!吹雪姫です♪面白いですし、気に入りました!高評価します! (2019年7月27日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:願叶 | 作成日時:2019年7月19日 22時