【WT→MHA】菊地原成代主と弾バカがヒーローを目指すNO.4 (ページ47)

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インターン？ずっと天喰のターン編1 ページ47

(天喰環視点)

俺は今、緊張の淵に立たされている。
いつものこと？いつも以上だ…。

雄英のビッグスリーとして、インターンについて生徒達に説明して欲しいと言われた。そんなの無理だ。
生徒たちの前で話す？人前で？

しかも、今から話すその生徒達の中には…菊地原さんが、居る…。

俺の情けない姿をまた晒すことになってしまう。
どうしよう。

相澤先生に呼ばれ、教室に入ることになる。
こうなれば全員じゃがいもだと思えば良い…思い込もうと、する…あ、菊地原さんだ。
目が合うと、小さく頭を下げてくれた。

……無理だ…周りがじゃがいもに見えても菊地原さんは菊地原さんだ…。

…、あれは？包帯……？

俺は、半袖の制服から覗く菊地原さんの両腕に包帯が巻かれていることに気がついた。
ゴミ捨て場で会った時は、長袖だったから気付かなかった…。

そこで、校内でも噂になっていた森林合宿中の誘拐事件と神野の事件が脳裏を過る。
誘拐された男子生徒の名前は、爆豪…ただ、女子生徒の方は保護者が情報を出さないよう願いを出し、名前が発表されていなかった。

もしかして、彼女が？
そう思うとズクリと心臓が痛む。

痛々しい包帯。

噂では、全身に切り傷や打撲痕、火傷の跡が残ったと言われていた。
夏なのに、スカートの下は黒い厚めのストッキング…。

そんな事があった後だというのに、俺なんかとあぁして穏やかに話してくれたのか…。

かと言って、今の俺に彼女にしてあげられることは無い。
今更事件の話を掘り返して怖い思いでもさせてしまったら本末転倒だ…話題には出さないでおこう。

きっと、優しい彼女は心配されることを嫌がるだろうから…。

なら、他にできることといえば…ハンカチを返すこと、なのだが…。

あれからハンカチを返そうとしていたがメールが打てなかったり、菊地原さんから連絡してくれてもこっちの都合が合わなかったりで、未だにハンカチを返せていない…。

しかしこれは、ある意味、チャンスで…今日こそ、ハンカチを返せるかも…。

「じゃあ手短に自己紹介よろしいか？

天喰から」

そこまで考えていたら、相澤先生に声をかけられた。
やばい…全員、じゃがいも…じゃがいも……だめだ、頭がじゃがいもでもその下は人間だし、菊地原さんの心配そうな顔から目が反らせない…。

俺は体ごと後ろを向き、黒板に額をつける。

「帰りたい………！」