霧と霞は両思いなのに…【時透 無一郎】

大好きだよ、無一郎 ページ13

すっと入り込み、美しい動作で
鬼の首を狙う無一郎。

私が知らないうちにこんなに
凄くなって、強くなって…。

私が知らない無一郎が他にも
たくさんあるんだろうな。

…無一郎。
知ってるんだ、私。
過去の記憶がないことを。

それでも、私のことだけは覚えていた。
Aって呼んでくれたよね。
嬉しかったんだ。とても。

『霧の呼吸 雹霧ノ舞』

さすが、元、下弦の壱。
無一郎の攻撃をスレスレながらも
上へと跳躍し、攻撃をかわした。

しかし、油断した鬼は私がだした呼吸で
あっさりと首が飛んだ。



無「弱すぎ。」

『無一郎の攻撃、かすってもないけどね。』

無「Aが斬りやすいように
鬼を誘導したのは僕だよ？」

そうだねと微笑む。



明日が無いかもしれない毎日を
無一郎と一緒に見ていきたい。

大好きだよ、無一郎。


いつ、声に出して言えるかは
わからないけど、ね。




屋敷に住みついていた
他の鬼共の首を斬り、私が鬼殺隊に入って
初めて無一郎との合同任務が終わった。

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