ケンカ_1 ページ1
「まてまてまて、何でこうなってんの」
私が学校に登校すると、机の上に大量の手紙。
心当たりはただ一つ。隣のクラスの扉を思いきり開け、彼を見つけると叫んだ。
「総悟! 私の机の手紙アンタでしょ!」
当の本人はなんのことだと首をかしげている。
しかし、ここで諦めたら相手の思う壺である。ずかずかと総悟の机まで行き、机にバンッと手を叩きつけた。
……いたっ。
「しらばっくれないで言ってみ? 総悟でしょ」
「いや、あんなに手紙用意するの大変だったんでェ。千円くらいくれや」
「はァ!? アンタのイタズラに手を貸すようなことはしないから! てか、知らないし!」
「耳元でギャーギャーうるさい。帰れ」
しっしっ、と手を振られ、渋々自分の教室に帰る……女ではない。
残念だったな、総悟。
「アンタ、本当モテないよ」
「モテなくて結構。アンタがいるから」
いきなりそんな言葉が飛んできたから真に受けて、赤面する。
それを見て、総悟の口元が少しあがったのを私は見逃さなかった。
「何楽しんでんの」
「アンタの反応。面白ェ」
「うるさ」
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作者名:廉火 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Konatu0602/
作成日時:2018年4月16日 2時