振られた【三ツ谷隆】

07：思惑通りには ページ9

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「雅火さぁん、一緒に部活行こ？」




放課後、何が目的なのか知らないけど話しかけられた。




一緒に部活？無理です。





黙っていると、周りの人達が口を開き始める。






「モモちゃん優しーね、”あんなことした”雅火さんを誘うなんて」




「そりゃ三ツ谷くんの気持ちもモモちゃんに向いちゃうよねー」







なんか凄く嫌な予感がして姫治さんの方を見ると、彼女の思惑通りらしく少し口角が上がっている。




あんなことって……私は何もしていない。



まさかこの子、根も葉もない嘘を流したの！？




姫治さんならやりかねない。自分を被害者にして、私を悪者に仕立てあげ


誰も私に寄ってこなくなったところで私に優しくする。





皆の好感度をあげるには持ってこいだ。






彼女は隆を奪うだけじゃなくて、私を空っぽにさせたいのかもしれない。




なら、どうすればいい？彼女の思い通りにさせない為に何をしたら……








あ、そっか。








『ごめんね、お誘いは凄く嬉しいんだけど…どうしてもやらなきゃいけない仕事があるから先に行っててくれるかな』







私はいつも通り、何も考えずに過ごしていればいいんだ。






今までと何も変わらない”雅火A”でいれば、本当にそんなことをしたのかと疑問を持たせることくらい出来るのだから。







このクラスには少なからず味方でいてくれる子もいる。

慎重にしていけば、きっと大丈夫。


彼女が何か行動を起こさない限り。









その元凶となる隆が、もう私に関わらないでくれたらの話だけど。

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