振られた【三ツ谷隆】

03：なんで ページ5

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「三ツ谷くんと雅火さん別れたらしいよ…」




「あ、知ってる。モモちゃんと付き合い始めたって話でしょ？」








あの日以来、コソコソと周りからそんな話が聞こえてくる。


わざとらしく私の周りでそんな話をして、何がしたいのだろうか。



そんなことされたら姫治さんの思うツボな気がするんだけどなぁ……








…それと。









「A、最近部活休みがちだよな。なんかあったのか？」








なんで隆は私に関わってこようとしてるの？振ったのアナタでしょ？？









『……私のことはいいから、姫治さんのところ行きなよ。また拗ねちゃうよ』









そう言うと生返事をして私から離れていく。









結局、隆が好きなのは姫治さんなんでしょ？現にこうやって彼女の元に向かってる。








好きでもないならこういうことしないで欲しい……




また勘違いしちゃうじゃんか……







隆には自覚がないの？元カノにこういう行動をとったら勘違いされちゃうって。




そもそも清々したなら関わるのやめればいいじゃんか……私を弄ぶのやめてよ……









私は君を好きな気持ちを捨てたいのに、どうして当本人が邪魔してくるの？







最近溜息をついてばかりだ。このままじゃしあわせが逃げちゃう……





そんなどうでもいいことを考えて気を紛らわそうとしたとき、ボスっと誰かにぶつかった。









『す、すみません…！前をちゃんと見てなく、て………』








この学校では見たことがない金髪の少年。他校の人？でもどうやって入ってきたの？？







思考を停止していると、私を見た彼はにっこり笑って私を抱き抱えてくる。









「オマエさ、三ツ谷の女だろ？ちょっと俺に付き合って♡」






『……へ？』









意味も分からず外に連れ出された。

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