振られた【三ツ谷隆】

16：奪いたい ページ18

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「ねぇ、アンタ本当に何様のつもり？」







まぁ予想通りというかなんというか、やっぱり呼び出された。


呼び出す場所が女子トイレって漫画の世界か何かですか？






『…何のことかなぁ…』



「しらばっくれるのやめてくれる？マジでウザイから」





私からすればアナタの方がよっぽどウザイです。終わった話掘り返してくるところとかホント意味分かんなかったもん。






「モモの欲しい物はいっつもアンタが奪っていく。人気も、タカちゃんも昨日のイケメン君だって！モモの方が可愛いのに……皆アンタばっかり見てる！！」




『人気とかどうでもいいけど、アナタの欲しい物って男ばっかりなの？』




「当たり前でしょ！？モテたい気持ちの何が悪いのよ！私はタカちゃんしか見てないけどイケメン達にチヤホヤされたいの！！そして皆に羨ましがられたいのよ！！」




息を荒くして叫ぶ姫治さん。






本音がちょっと…いやかなり引く内容だなぁ…これ。



そんな理由であんな意味分からない行動を取ったの？他にも何かあるんじゃ……









「…言っとくけど、それだけの為にこんなことしてる訳じゃない。全部を奪ってやりたいの。アンタの絶望する顔が見たくて見たくて仕方ないのよ」






さっきとは違ってにっこり笑いながら私の方に近づいてくる。








『私は絶望なんかしない。誰かが私を支えてくれる限り、孤独じゃないもの』




「あっそ、勝手に言っとけば？どうせ最後は一人ぼっちになっちゃうんだから♡

…それと、また昨日みたいなことしてたらあのイケメン君も取っちゃうから。最後は皆、モモの味方になるの」





『……やれるもんならやってみなよ』







アナタなんかに奪われてたまるものか。私の大事な物は自分で守ってみせるから。

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