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真一郎side
まぁなんか、直感だった。
あ、この子は”俺と似てる”って。そう感じた。
万次郎の様子を見に来るだけのつもりだったんだけどな。
Uターンしてその場を去ろうとする彼女に俺は声をかけた。
「あ、君帰っちゃうの？」
キョトンとした顔をして少女がこちらを向く。俺の声が聞こえてるあたり、やっぱり俺の感は当たってる。
『えっ、と……はい、帰ろうかと……』
「…そっか、じゃあちょっとお兄さんと話そうよ」
多分この子、ワケありだろうな。少し体が透けている。まだ死んだわけじゃなさそうだけど危ない状態なのだろう。
それを彼女は知ってか知らずか、少し俺を怪しみながら近寄ってきた。
「俺もさ、コイツのことが気になってここに来たんだよね」
気になるっつうか、心配になったんだよな。アイツいっつも心配かけるようなことばっかりするから俺成仏出来ねぇんだけど。
「いつにも増してなんかピリピリしてるみたいだからさ。君は？どうしてここに来たの？」
『私は…マイキーの本音が知りたくて、ここに来ました』
”本音”……か、多分この子は今自分が置かれている状況に気づいてない。
この世の人間と、話すことはもちろん触れることさえ出来ないことを分かってない。
なら俺も君に合わせてあげるよ。
「本音ねぇ……アイツはきちんと説明しないこと多いもんな」
『そうなんです。なんか言ってることとしてることが真逆で、ホントはどう思ってるんだろうって…』
不器用だな、万次郎。きっとアイツはこの子を忘れようとかしてるんだろう。でも上手くいかなくて、それを”見えない”この子に見られてる。
「…俺も…何も出来ないまま、死んじまったもんな……」
彼女に聞こえないように、そう小さく呟いた。
『…お兄さんの時間取っちゃってごめんなさい、また出直して来ます』
立ち上がる素振りをした少女が、ぺこりとお辞儀をする。
「俺は全然いいよ、ただ…この家に来るのはもうやめた方がいい」
今日はたまたまアイツがいなかったから良かったけどまた来ちゃったら君、自分がアイツらからは見えないことに気づいちゃうから。
『…どうしてですか、私が…もう彼の仲間じゃないからですか？』
そうじゃないんだよなぁ……
「君はアイツの仲間だよ」
そう言い残してその場を去った。
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冬 - めっちゃ感動しました(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥｀)涙堪えようとしてもこの作品素敵な作品すぎて涙が止まらない｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2022年7月19日 22時) (
レス) @page23 id: 0bad997e0a (このIDを非表示/違反報告)
引きこもり隊 - うわああああ！！うますぎる・・・！！！そして涙が止まらない！！｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡ｳﾜｧｧｧｧ!!!素敵な作品ありがとうございました！！ (2022年6月12日 11時) (レス) @page23 id: af8345609d (このIDを非表示/違反報告)
はんむ - とっても感動しました、、！！！最初は悪女系かと思ったんですがまさかこんな感動するお話だったとは、大洪水起きちゃいましたよ.°(ಗдಗ。)°.素敵な作品でした！一生忘れないお話をありがとうございました！！！ (2021年11月23日 14時) (レス) @page23 id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
愛実 - 最近東リべハマって、これ読ませて頂いたんです。題名見たとき「あっこれそういう系なのかな…?」って思ったんですけど、話読んでいくうちに「これもしかして 4.んじゃってる…?あ、だから!」みたいな感じに…!(?)涙止まりませんどうしてくれるんですか有難う御座います (2021年10月21日 21時) (レス) @page23 id: e769ed5532 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネサイダー - 最初、題名を見たときは裏切り糸と思ってたんですけど、最後まで読むの目からお水が、、、 (2021年10月7日 23時) (レス) @page23 id: ff84671d12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎ
| 作成日時：2021年9月12日 0時
