乗っ取りません：５ ページ5
A 「んー、とりあえずまぁ、こんなもんかねー」
手を腰にあてて、すっかり綺麗になった離れを見渡す。
離れは学校の教室くらいの広さで、掃除も時間はかからなかった。
床を掃いたり拭いたり、埃払ったり。簡単な掃除だったが、それでも十分だろう。
まぁ元の状態がひどかったからねー。
さて、次は掃除道具を返しに行かなくてはいけない。ついでにお昼ご飯でも作ろうっと。
たしか厨は貸してくれるって言ってたからご飯は作ってもいいはずと思い、腕時計で時間を確認する。
七時？ え、もう夜ご飯じゃん。
A 「お腹すいたな……」
本丸に行こうと立ち上がり、ふと政府から支給された端末が目に入る。
これは以前審神者をやっていた頃に使っていたもので、見習いに成り下がった今でも申請を出して引き続き使用を認められている。
……あっ、沫雪様と夜光様のメアド登録しようっと。
メアドを登録しながら本丸まで歩く。
またメールしようかな。まだ審神者になれてないけど。
本丸の玄関の前に来た時には登録も終えていて、ボクは端末をしまった。
A 「ゆのい様ー、厨お借りしますよー！」
長谷部 「主なら今入浴中だ」
A 「あ、じゃあ終わったらボクが使ってるって言っておいてください〜」
長谷部 「……ぼく？」
A 「ん？ なにか言いました？」
長谷部 「何もない。ほら、さっさと行け」
A 「はーい」
たまたま玄関付近にいた長谷部に言伝を預け、言葉通りさっさと厨へ向かう。
場所は掃除道具を借りにきたときに確認しておいた。
……長谷部、手入れされてなかったな。
一見しっかりとゆのいへの忠誠心があるように見えたが、ボクを見る目は微かに揺れていて、声も震えているように感じた。
あぁもう、調子狂うなぁ……！
さっき落ち着いて焦らずにゆのいから救い出そうと決めたばかりだというのに、今の長谷部を見たら早くなんとかしなければと気持ちが先走りそうになる。
このままではずっと迷い続ける事になる。どちらかに決めなければ。
それが決められれば楽なんだけどなぁ。
ははっ、と乾いた笑みをこぼす。
こんな時、誰か相談相手がいればいいんだけど、そう都合よくいないよね……。
と、そこまで考えて先ほどのメアドを思い出した。
こんなことをしている場合ではない、適当にご飯作っても早く連絡とろう！
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藍(プロフ) - 面白いです。更新待ってます😊 (2022年12月8日 8時) (
レス) @page22 id: efa571101a (このIDを非表示/違反報告)
アラバ - とても面白いです！！応援しています！！ (2022年9月6日 14時) (レス) @page23 id: 7b928464a0 (このIDを非表示/違反報告)
まと(プロフ) - 面白いです！更新待ってます！頑張ってください！ (2019年8月9日 19時) (レス) id: 0ae277004f (このIDを非表示/違反報告)
キリンの妖精、キリンロング - 更新待ってまーす！m(_ _)m (2019年5月25日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - ゆめぴーなっつさん» 返信遅くなり大変申し訳ございません！ありがとうございます！刀剣男士だけでなく、審神者ズたちもお褒めいただき、ものっすごく嬉しいです((o(*>ω<*)o))コメント、心より感謝いたします！ (2017年7月28日 13時) (レス) id: 46a2904721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らんじぇ
| 作成日時：2016年11月7日 12時
