乗っ取りません：１８ ページ18
信濃 「なんか今日のご飯早かったね」
丸いテーブルを囲みながらいつものようにご飯を食べる。
少しだけ狭くなってしまった。でも、それがすごく嬉しい。
そうして、目の前で座るしぃくんの言葉にボクは苦笑いを浮かべる。
A 「燭台切光忠様たちが手伝ってくれたんだよねー」
一期 「燭台切殿たちが、ですか？ 鶴丸殿と大倶利伽羅殿でしょうか？」
A 「そ。向こうも夜ご飯作ってて、ついでだからって手伝ってくれた」
山姥切 「鶴丸は大丈夫だったか？」
A 「んー、警戒してた。大倶利伽羅様も同様に」
髭切 「やっぱり、まだまだ時間はかかりそうだね」
A 「まぁ、そう簡単に帰ってくると思ってないからいいんだけど、……太刀に関してはそう悠長なこと言ってらんないんだよね」
自分で作ったお味噌汁の具を口に運びながら言うと、全員の顔に真剣さが帯びた。
まだ本丸にいる者は知らないかもしれないが、ボク達は知っている。
A 「……まぁ、それまでになんとかするっきゃないよねぇ。最悪無理にでもこっち連れてくればいいし」
髭切 「実力行使かい？ 暴力というのは考えものだね？」
A 「最悪、って言った。一番望ましいのは自分から来ることなんだけどねぇ」
まぁ、実現不可能だろうけれども。
それでもやらなきゃいけない。
「できるできない」なんてそんな甘い次元の話でなく、「やれるやらなければならない」の世界だ。
実現不可能を可能に変えなければ、誰も助けられない。
A 「そういえば、三日月宗近様にも会ったよ」
山姥切 「三日月？ あいつ、部屋から出たのか？」
A 「え、なにそれ。三日月宗近様って引きこもっていたの？」
一期 「ええ。厠以外、部屋から一歩も出ておりませんでした」
山姥切 「世話は小狐丸と鶯丸がしていたな」
A 「あぁ、だから一緒にいたのか……」
妙に納得して、ボクは相槌を打つように軽く何度か頷く。
そして、白米を口に運んだ 。
仄かな血の味が口に広がり、台所にいた三人の顔が浮かぶ。
その時、トントンとリズミカルに扉をノックする音が聞こえた。
無味でない白米を飲み込む。
お箸を置いて、不安そうな四人を横目に、扉の方へ向かった。
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藍(プロフ) - 面白いです。更新待ってます😊 (2022年12月8日 8時) (
レス) @page22 id: efa571101a (このIDを非表示/違反報告)
アラバ - とても面白いです！！応援しています！！ (2022年9月6日 14時) (レス) @page23 id: 7b928464a0 (このIDを非表示/違反報告)
まと(プロフ) - 面白いです！更新待ってます！頑張ってください！ (2019年8月9日 19時) (レス) id: 0ae277004f (このIDを非表示/違反報告)
キリンの妖精、キリンロング - 更新待ってまーす！m(_ _)m (2019年5月25日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - ゆめぴーなっつさん» 返信遅くなり大変申し訳ございません！ありがとうございます！刀剣男士だけでなく、審神者ズたちもお褒めいただき、ものっすごく嬉しいです((o(*>ω<*)o))コメント、心より感謝いたします！ (2017年7月28日 13時) (レス) id: 46a2904721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らんじぇ
| 作成日時：2016年11月7日 12時
