乗っ取りません：１７ ページ17
ドア……、ガラスの引き戸を無意識のうちにかなり乱暴に開いていたようだ。
はぁ、と大きくため息を吐いて薄暗い本丸に入った。
誰の前でもないので笑顔を浮かべている必要もない。ただ黙々と台所を目指す。
台所につくと、そこにはみっちゃんと鶴丸、倶利ちゃんの姿があった。
サッと笑顔を浮かべる。
A 「あれ、被っちゃいましたか〜」
燭台切 「君も……食事を?」
A 「はい。あ、終わるまであっちで待ってるんでお気になさらず」
台所の扉を閉め、廊下の壁にもたれかかる。
生憎だが、今は誰かと喋っている余裕があまりない。腹が立ちすぎて表情に出そうで怖いというのもあるが。
……にしても、どうやって刀解を止めればいいんだろ。
一番簡単なのは太刀の人がボクのところに来てくれることだけど、そう簡単にはいかないよなぁ。
悠長に考えている時間もないし、早めの対策を練らなくてはいけない。
……お酒でも飲みながら考えようかな。
上手く考えられない時、もう心に余裕がなくなった時。
深夜に一人で屋根の上で夜風にあたりながらお酒を飲むのがボクの唯一の癒し。
コソッともらってくか。
そう思って俯かせていた顔をあげると、すぐ目の前に三日月さんの顔があった。
A 「っ、あのー、どうしました？」
三日月 「いやぁ、久しいなぁと」
A 「そういえば会ってなかったですねぇ。ボクになにか用ですか？」
三日月 「……ぼく、とな」
A 「せっかくの綺麗な顔ですのに、傷だらけですね」
三日月 「あぁ、醜いだろう。綺麗なものは一度汚れてしまえば、なによりも醜いものとなってしまうからな」
まぁ、そりゃそうだろうな。
ボクは無言で微笑んでおいた。
そして、三日月の背後へと視線を滑らせる。
A 「……小狐丸様や鶯丸様もなにか喋りませんか？」
小狐 「何から話せばよいものか」
鶯丸 「如何せん話したいことが多すぎてなぁ」
あれ？ なんか反応柔くない？
もっと敵対視されてると思っていたがゆえ、この反応は少々拍子抜けだ。
刀向けられる覚悟で来たのに……。
まぁいいや。話がしたいなら、離れまで来てもらおう。ここじゃできたもんじゃない。
A 「本当に話がしたいなら、ボクはいつでも離れにいます。ですが、とある事情で話をするなら急ぎます。来るのであれば本日の深夜に来てください」
来るか来ないかは、各自の判断に任せよう。
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藍(プロフ) - 面白いです。更新待ってます😊 (2022年12月8日 8時) (
レス) @page22 id: efa571101a (このIDを非表示/違反報告)
アラバ - とても面白いです！！応援しています！！ (2022年9月6日 14時) (レス) @page23 id: 7b928464a0 (このIDを非表示/違反報告)
まと(プロフ) - 面白いです！更新待ってます！頑張ってください！ (2019年8月9日 19時) (レス) id: 0ae277004f (このIDを非表示/違反報告)
キリンの妖精、キリンロング - 更新待ってまーす！m(_ _)m (2019年5月25日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - ゆめぴーなっつさん» 返信遅くなり大変申し訳ございません！ありがとうございます！刀剣男士だけでなく、審神者ズたちもお褒めいただき、ものっすごく嬉しいです((o(*>ω<*)o))コメント、心より感謝いたします！ (2017年7月28日 13時) (レス) id: 46a2904721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らんじぇ
| 作成日時：2016年11月7日 12時
