その手を離さないで (ページ4)

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Ep3 ページ4

主任「(あなた)くん。ちょっといいかね。」

(はいはい…)

バレないよう、盛大にため息をつき、主任の元へ向かった。

主任「〇〇産業さんが新しく野球チームを立ち上げるらしい。その取材をしに行ってきて欲しいんだけど。頼めるよね。」

「〇〇産業ですか？確か、最近韓国の会社との共同経営を発表した？」

主任「そうだ。取材頼めるね。」

(これは頼んでるんじゃなくて、やれよってことだよね)

「はい。行きます。」

プルルルルルル♪
ーーまもなく電車が入ります。黄色い線の内側までーー

駅構内の音声が響く。

(何だろう。朝から頭がぼーっとする…あ、やばい。これ立ってられないやつだ。)

ーーーバタッ！！
女性「だ、大丈夫ですか！？」
男性「救急車！」

遠くで声が聞こえる。

(私。死ぬのかな…。……)

………

JIM 「テヒョア。最近どうした。ダンスも歌も全て上の空だ。何かあったのか？」

TH「ジミナ…。分からないんだよ。どんなふうに踊っていたか。歌っていたか」

JIM「マネージャーも今日はもう帰れって言ってた。俺も同じだよ。練習に集中できないなら帰りな。」

ジミナの言葉には厳しいけどその中に優しさがある。

TH「…うん。ごめん。他のメンバーにも伝えてて。」

JIM「分かった。」

車の中から見える景色。いつもと同じ建物。いつもと同じ匂い。いつもと同じように行き交う人々。

TH「違うのは俺だけ…」

マネ「今日はゆっくり休め。で、明日迎えにくるから」

TH「何でだろう。力が入らないんだ。何もかも。ヨンタン」

ヨンタン『ワンッ！！』

(ちょっと仮眠するか…。)ボスッ

TH「スー、スー……」

………

(…んっ、私どうなったんだ。)

……はっ！？

(見慣れた天井。また、この部屋だ…)

「てことは、これ夢？」

(うん。とりあえずいつもと同じ様にウロウロするか。)

「確か、この部屋だったよーな…あっ！」

『ワンッ！ワンッ！』

「はぅっ！可愛い〜ヨシヨシヨシ」

『キャウン〜♪かっこさ』

「何でこんなに可愛いのか分からない。罪な生き物ね。君は」

「今日もいい子だね〜♪」

そこに違和感を感じながらも目の前の天使を撫で回す

(今日はやけに長いし。妙にリアルな感触…。)

??「タニヤ〜、オディイッソ〜？」

ッ！？