悪ガキ詐欺師に御注意を。【d!】 (ページ4)

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三話なんだって。ページ4

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……仲良うしたって、なんて言われてもな。

「センパイの卵焼きもらっていいですか？いいですよね貰いますね」

『やめろ』

無理やり卵焼きを強奪してくるような後輩と仲良くできるかね。
赤羽くんに言われたのもあり、渋々昼飯の誘いを受けてやったのだが。

最初はタコさんウインナー取られたし次は唐揚げ、
そして今卵焼きが攫われそうになっている始末。
どうなってんだこの人。

「センパイのおかずどれも美味そうなんやもん、しゃーない」

『だから敬語外すな言うとるやろ』

「今初めて言われたんですけど」

『うそん』

男女二人きりで弁当を食うなんて少女漫画ならキュンキュンしか
しないんだろうけど、私からしたらこんなシチュエーション地獄でしかない。
弁当のおかずをどんどん取られていくだけの時間だぞ？キュンキュンできるか。

「センパイって俺の事意外と好きですよね」

私の卵焼きを口に放り込んだチーノがニコニコしながらこちらを見る。
何言ってるのかちょっとよく分からないのだが、取り敢えず邪悪な笑み
をしていると言う事だけは分かる。悪魔ぁ。

「だって卵焼きとかくれたし」

『あげたんじゃねぇ取ったんだお前が』

「俺と居る時楽しそうな顔してるし」

『今すぐ眼鏡変えてこい』

チーノが発する言葉一つ一つに体が震える。
私の何処が楽しそうに見えるのか百文字以内で説明してもらいたい。
眉間に皺を寄せてる私の顔しか思い浮かばないんだが。

「いやぁ～、嬉しいなぁ好かれてるって」

『ちょっと黙ってくれる？』

「センパイやったら彼女にしてもええですよ？」

『だから黙って？？』

「センパイの事そんな嫌いやないし」

『ウァァァァァ！！！！！！！』