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そうだったのか。
星に置き去りした時も、神威と仲良くなった私を殴った時も…
ジジイ…アンタはいつだってあの太陽から私を遠ざけたかったんだね。2度と私が本能に負けて死を選ぶ事がないように
「もう…いいよ。もう私の為に逃げるなんてやめてくれ」
「貴様…」
「もう私はアンタが思う程やわじゃない」
でも今の私にはアイツらがいる。
そう簡単にあの馬鹿どもおいてなんか死ねないさ
「…戯けが、そんな事とうの昔に気づいておった。神威と出会った頃からずっとだ。弱気者として生かそうとしたが、全て忘れても尚お前は自らの手で本物の太陽を手に入れておった」
「だったらどうしてまだ、アンタは逃げるんだ?私の為じゃないなら何の為に!」
「癒えぬのだ、お前が仲間を見つける度に…お前が強くなる度に…ワシの渇きは癒えぬかった」
「旦那、そりゃアンタは…」
神威が何か言おうとした時、上から無数のクナイが降りそそいだ。しまった。油断していた、話に夢中になり過ぎたのか気付けば私の身体にはそのクナイが何本を刺さっていた
「A!」
「大丈夫、ただのかすり傷だ。」
危なかった、神威が庇ってくれなきゃ今度こそあの世行きだったかも、こりゃ侍の仕業じゃない。コイツらは誰だ?
「Aよ。ワシはお前が思っている様な父親ではない。もうやめられぬのだ…この街を作った時から引き返す事などできぬ!」
ジジイの匂いが変わった!?…この獣のような匂いは、まさか自ら夜兎の本能を!
「…これが夜王の本気」
「ありゃ本当に化け物だね」
アイツ、奴にのまれたのか?いや違うあのジジイは
「まとめてくるがいい!貴様ら全員忌まわしき太陽と共にこの街に沈ましてやるわ!!」
のみこみやがったんだ。奴もろとも飲み込み我が物にしやがった
「…ケッ、とんだ爺さんだぜ。でも俺ももう引き返せねぇんだよ」
「お前生きてたのか!?」
そんなジジイの前にはボロボロになって倒れていた侍の姿があった
「引け!夜王はもうお前に倒せない!」
「ひけねぇよ。ガキも、ここにいる女も全員助けるまで俺はもう倒れてらんかなんねぇんだよ!」
「やめろ馬鹿!」
「どこいくんだよA」
「離せ!お前もここで死ぬ気か」
「そうじゃない、お前が行ったら鳳仙は永遠に敗者のままだよ」
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作者 - 実珠さん» 温かいコメントありがとう御座います!暫くの間配信出来ず遅くなりすいません!続編も書き続ける予定なので宜しければお暇な時にでも、見てください!!頑張ります (2022年1月26日 1時) (レス) id: 3ce7835c84 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです!夢主が作品に馴染んでて可愛いし……スラスラ読めました!!!最高です……!神威かっこよ……これからも更新応援してます!頑張ってください!!! (2022年1月23日 9時) (レス) @page48 id: 2209f9ef43 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - たこ足配線さん» ありがとうございます!!配信遅くなりすいません!頑張ります (2022年1月15日 0時) (レス) id: 3ce7835c84 (このIDを非表示/違反報告)
たこ足配線(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです!!続き楽しみにしてます!✨ (2022年1月13日 3時) (レス) @page45 id: a502f56163 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - サブリオさん» 素敵なコメントありがとうございます!!頑張ります! (2022年1月5日 1時) (レス) id: 3ce7835c84 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2021年11月28日 2時