出会い 神威side ページ14
「やあ神威」
あれから数日不思議な事が起こった。
毎日決まった時間Aは俺の目の前に現れる。
アイツはただ俺の家族の話を嬉しそうに聞いては満足し帰っていくだけ。最初は本当に変な奴だと思ったよ、だって獣みたいだったアイツがその話を聞いている時は普通の少女に戻ったように笑うから
「やっぱ神威の親だけあって母親も強いんだな」
「多分怒らせたら母さんのが怖いよ。そう言えばAはなんで春雨にいるの?」
「さぁなんでだろうな。他に行く場所がないからが1番しっくりくるのかも」
「行く所がないって…父さんと母さんは?」
「母は殺された。その殺した本人はいま私がいる春雨第七師団団長、鳳仙。私の父さ」
「…そんな事って」
「あるんだよ。私達みたいなのは強くなければ生きていけない。母はアイツより弱かった、ただそれだけの話だ。」
Aはそう淡々と話すが俺には何一つ理解できなかった。夜兎とはそんなにも悲しい生き物なのか?俺の父さん達はそうじゃない。きっとお前も…
「じゃあなんでお前はあの時俺を助けたんだよ」
「…お前だったから。私はお前に惹かれたんだよ神威」
少し照れ臭そうに彼女が言ったものだからその告白まがいな言葉に俺も顔が赤くなった
「ずっと此処に入れたらいいのに…」
「じゃあAも此処に住めばいいよ!母さん達もきっと喜んで迎えてくれる。」
Aは後3日で此処を経つ…俺だってまだ沢山話したい事があるんだ。それに今別れたりしたらもう2度とお前には会えない気がする。
「無理だよ…私は弱いから」
「だったら俺がお前を!」
護る…俺はそう言おうとした。
「貴様…こんな所で何している」
でもその瞬間俺は後ろから漂うとてつも無く冷たく血の滲んだ様な匂いを感じ動けなくなってしまった。Aと同じ…いやそれ以上に幾度の戦場を渡り抜き磨かれた匂い…
「はっ!ジジイ、この子に触れたら殺すぞ」
その匂いの正体はAの父親…鳳仙だった。
「ほう、善人にでもなったつもりか?貴様如きがわしからこの童を守れるとでも?」
「やめろ!」
「グハッ」
次の瞬間俺は鳳仙の蹴りを食い地面に投げ飛ばされAは直ぐ様鳳仙と戦闘を始めた。クソっ!動けない…この痛みのせいだけじゃない怖かったんだ
「軽い…これが貴様の本気か?」
「アッアアア」
鳳仙とAの力の差は一目瞭然だった。だけどアイツは腕を折られ腹をなぐられても何度も何度も立ち上がり続けた…なにもできない俺の前に
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作者 - 実珠さん» 温かいコメントありがとう御座います!暫くの間配信出来ず遅くなりすいません!続編も書き続ける予定なので宜しければお暇な時にでも、見てください!!頑張ります (2022年1月26日 1時) (レス) id: 3ce7835c84 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです!夢主が作品に馴染んでて可愛いし……スラスラ読めました!!!最高です……!神威かっこよ……これからも更新応援してます!頑張ってください!!! (2022年1月23日 9時) (レス) @page48 id: 2209f9ef43 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - たこ足配線さん» ありがとうございます!!配信遅くなりすいません!頑張ります (2022年1月15日 0時) (レス) id: 3ce7835c84 (このIDを非表示/違反報告)
たこ足配線(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです!!続き楽しみにしてます!✨ (2022年1月13日 3時) (レス) @page45 id: a502f56163 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - サブリオさん» 素敵なコメントありがとうございます!!頑張ります! (2022年1月5日 1時) (レス) id: 3ce7835c84 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2021年11月28日 2時