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自転車で片道15分、私たちの通う高校につく。
私達兄妹が一緒に登校すると目立つ。
噂やヒソヒソ話しがちょくちょく聞こえてくるし、見た目に自信のある人達は兄に声をかけまくる。
｢おはよー！テヒョン！｣
｢テヒョン先輩、おはようございます！｣
声援にも似たその挨拶に兄は手を挙げて挨拶を返す。
きゃあきゃあと騒がしくて睨みたいのを必死に我慢した。
私のオッパだよ。
私のだよ。
あんたらが持っていない彼と同じ｢血｣をこの学校の中で唯一持ってる、オッパの特別な存在だよ。
近づいてんじゃないよ、吐き気がする。
心の中でそう悪態を着くことしか出来なくて、自分が嫌になった。
どうして私は兄の妹なんだろう。
特別な存在のはずなのに、たった1人しかいない妹のはずなのに、そこら辺にいる取っかえ引っ変えされる女とは違うはずなのに。
振り向いてもらえないどころか意識すらされないこの虚しさはどこにも吐露できなかった。
兄と別れ、教室に荷物を置いた私は直ぐに中庭へと向かった。
あそこは大体誰も寄り付きたがらない。
なんでも、夜な夜な女の人の呻き声が聞こえるだのなんだのと噂されているからだ。
皆噂好きだよね。
私は逆にあの場所が好きだった。
静かだし誰もいないし、たまに猫を見かけるしお花もちょこちょこ植えてある。
1人になりたい時はあそこがいいのだ。
中庭に着くとベンチの上に黒猫が座っていた。
見た事のない、暗闇のようなまっ黒猫だった。
珍しいね、どこから来たの？
心の中で声を掛けて隣に座るけど、猫は素知らぬふりだ。
ほぉらね、ディズニープリンセスみたいに猫と話なんか出来やしない。なにがお姫様だ。
黒猫の真っ黒な毛並みを試しに撫でてみる。
意外と嫌がらず、手をスンスンとかいでゴロゴロとし始めた。
人懐っこい猫のようで直ぐに気に入った。
毛並みは豪華でふわふわしてて、ささくれ立っていた私の心を癒してくれた。
だから黒猫は不幸を運んでくるなんて迷信だな、と思ったりしたのだ。
突然黒猫は、撫でていた私の手を振り払ってベンチから立ち上がり、どこかへと走る。
｢あ、ちょっと。｣
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ミユ(プロフ) - 更新楽しみです。 展開がおもしろいので頑張ってください。 (2019年3月20日 16時) (
レス) id: f902fe2651 (このIDを非表示/違反報告)
あるちょん(プロフ) - ぺぺさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年3月20日 0時) (レス) id: 90ee41565f (このIDを非表示/違反報告)
あるちょん(プロフ) - ミウさん» コメントありがとうございます。ヤバイ展開が好きなのでヤバイって思ってもらえるの嬉しいです笑 更新頑張らせていただきます。 (2019年3月20日 0時) (レス) id: 90ee41565f (このIDを非表示/違反報告)
あるちょん(プロフ) - サランさん» ありがとうございます。書きたい展開がまだまだ先で書いてる本人が焦れったいです。笑 更新頑張ります！ (2019年3月20日 0時) (レス) id: 90ee41565f (このIDを非表示/違反報告)
ぺぺ - 更新楽しみにしてます！ (2019年3月6日 15時) (レス) id: 330b125b93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるちょん
| 作成日時：2019年2月21日 22時
