Ninety Eight “Blue's vergangene Rede” 遠距離副隊長side ページ28
遠距離副隊長side
…小さい頃から、俺は無能だった。
＿何でこんなことも出来ないの！！？＿
＿出来損ない＿
＿無能＿
実の両親からそう言われ続けた。
どれだけ頑張っても、どれほど取り繕っても、結局俺は俺のままだった。
頑張るほど、取り繕うほど、俺は自分の無力さを痛感した。
俺の家は有名な家柄の貴族だった。父母は名の知れた貴族で、礼儀や作法、文学やらに専ら厳しかった。良い成績を残せなかった俺に、暴言を吐いてくるのは、もはや日常茶飯事だった。
俺の上には三つ上の兄がいて、その兄は俺とは正反対の、何でもできる“有能”だった。
そんな兄は、弟である俺のことをとても気にかけていた。
軽蔑なんて全くしない。見下したりしない態度も正に“有能”だった。
…だが、俺にはその気遣いが余計に苦しかった。
【＿あんたに何が分かる？＿】
「大丈夫」とへらりと笑う顔の裏では、心配する兄に向かって毒を吐いていた。
両親は暴力を振るってくることはなかった。だが、出来なければ暴言を吐き捨てて、軽蔑した様な眼差しで見てくるのだ。
暴力を振るわない理由は、家柄故だろう。あざなんて見られたら、貴族としての名が落ちてしまう。
…それも兄の気遣いと同じくらい、余計に苦しかった。
どうして中途半端に暴言で済ますのか。どうせなら暴力を振るわれた方が、被害者の気持ちになれたのに…
俺の精神は、どんどん不安定に蝕まれていった。
…そんな俺は表舞台に上がったことはなかった。表舞台に上がるのは、いつも兄が上がっていく。
最初は羨ましいと思っていた表舞台は、歳を重ねるごとにその気持ちは薄れて…終いには、もう何も思わなくなった。
そして俺はいつしか、部屋に閉じ込められる様になった。
十六歳になった時には、黒いカーテンが閉められた陽の光が入らない部屋にずっといた。
＿お前の顔など見たくない＿
知るか
＿お前は私たちの子ではない＿
じゃあ俺は何なんだよ！
ふっと頭の中で思い出した暴言に、その時口に出さなかった言葉のない悪態が、自室に音なく響いた。その度に、俺は自分自身が余計に嫌いになった。
こんな薄汚れた俺の生活に、もう飽き飽きした。
苦しい
苦しい
苦しい
苦しい
苦しい…
…
…
「この生活から、救ってくれ。」
俺がその言葉を吐いた瞬間、自室の窓ガラスがパリン！！と音を立てて割れた。
？「…救ってやろうか？」
Blue's vergangene Rede 青色の過去話
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SAKURA(プロフ) - ＫＺファンさん» 励ましのお言葉有難う御座います！！受験生辛たん…。 (2018年12月31日 12時) (
レス) id: 93ee48c149 (このIDを非表示/違反報告)
ＫＺファン - こんにちは！受験生なのに大変ですね？私もついつい、毎日、見に来てしまいます。頑張ってください。 (2018年12月31日 12時) (レス) id: 7d84edeee2 (このIDを非表示/違反報告)
SAKURA(プロフ) - ゼロさん» お互い大変ですね…^_^;更新も受験も頑張ります！ゼロさんも受験頑張ってください！ (2018年12月24日 20時) (レス) id: 93ee48c149 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ - 受験大変ですね。実は私も今年受験なんです。それでもつい毎日この小説チェックしてしまいます(>_<) これからも頑張ってください！ (2018年12月24日 19時) (レス) id: 3abbab8517 (このIDを非表示/違反報告)
SAKURA(プロフ) - 夏目さん» あ、ありがとうございますぅ…(´；ω；`)これからも宜しくお願い致します^_^ (2018年12月24日 16時) (レス) id: 93ee48c149 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SAKURA | 作成日時：2018年11月29日 3時
