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「さっきからどうしたの？そんな暗い顔して」
山岸達と別れた後、俺はAさんのバイクで家まで送ってもらっていた
「いや、なんでもないっス」
この人は俺が未来から来た事を知ってる
それでもマイキー君がAさんを殺すなんて言える筈がねぇよ
「今の君はオジミッチでいいんだよね？」
「オ、オジミッチ？」
「うん、中身はオジサンでしょ？あれまさか違った？」
「合ってます！けどオジミッチってのはなんか傷つくっていうか…」
「えー、だって本当の事じゃん」
意地悪な顔をしてクスクスと笑う彼女を見て胸が高鳴った
何してんだ俺!ヒナって言う彼女がいる癖に!
でもやっぱりAさんって本当魅力的な人だな
マイキー君が好きになるのも当たり前だ
「オジミッチは帰ってきたの？」
「だからそれ辞めてくださいって！」
「ブッ そんな嫌がる？はいはい分かったやめてあげる」
「俺、何故か行き来できるみたいで…って言っても過去と同じ日の12年前じゃないと無理みたいですが」
「へー、それじゃあ12年後はまたクソみたいな未来だったのか」
「…はい」
「ちぇっ、折角私が回復したってのにさうまくいかないもんだね。また刺された時の為に止血の仕方でも覚えようかな」
「Aさんなんでそんな余裕そうなんですか！？」
「別に余裕なんかじゃないよ？ただ12年後がどうでも私は今の自分が好きだ。変わるつもりはないよ」
前に東卍が凶悪化した時とは話が違う
この人は本当に変わったんだ。なんか丸くなったていうか芯が通ったっていうか…
とにかく一つ分かったのが彼女にはもう死ぬつもりなんてないって事だ
「稀咲…ソイツのせいで君は帰ってきたんだね」
「はい」
「少し会った事があるがアイツは異常だ…そこらの不良とは匂いが違う。あんなの場地にだってバレてるよ」
「場地くんですか？」
「うん、私達馬鹿の代わりに嗅覚は研ぎ澄まされてるからね」
「アハハ なんだかんだ2人共仲良しっすね」
「そう？私は1番仲悪いと思ってるけど」
「それはないですよ!マイキー君も2人を同じ隊にしたのはAが場地君と親友だからって言ってましたし」
「マイマイが！？一体君らの目は何を見てそう思うのか…」
「2人はいつから友達に？」
そう言えば俺、稀咲の前に東卍メンバーの事何もしらねぇんだ
もしかしたら皆の事を知れば何か手がかりが掴めるかも知れない
Aさんは
そう聞くと少し長くなると言ってバイクを止めた
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作成日時：2022年3月2日 3時
