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「すげぇ…本物だ！あのサイン貰っでもいいですか！？」
「え…？サ、サイン？」
一虎に会うため溝中に通い詰めて1週間。毎日放課後張り込んでいるというのにまだ一度もアイツに会う事はなかった。さては学校行ってねぇな…私でさえ遅刻せずに行っているというのにあの馬鹿は！こちとら遅刻すればまた留年の危機が訪れんだぞこら！
なんて事を思いながら立っていると校舎の方から名前を呼ばれた
で、今に至るって訳だ
「やめろよ山岸、Aさん困ってんだろ」
「ごめんなさいコイツ不良オタクで」
名前を呼んでくれたのは山岸くんと言うらしい、他の3人も合わせて溝中五人衆。タケミッちのダチだ
まさかタケミッちが溝中だったなんてね
「Aさんスイマセン、どうか命だけは…」
「さっきから何言ってんのタケミッち」
「え、俺を殴りに此処に来たんじゃないんスカ？」
「いいや？人探してただけなんだけど？」
殴りにって…やっぱ私ってそんなイメージなの？ちょと傷つくんだけど
「…な、なんだよかった」
「やめてよね、まさか集会来ないのもそのせい？」
「集会？あの俺東卍に入れてもらってはないっスよ」
「はああ！？マジ！？てっきり此処にいる皆んな東卍なのかと思ってたのに！」
思い込みって怖いもんだな…私も東卍メンバーもっと言えば総長の彼女でもある癖に何も知らないなんて
いやでもしょうがないよね。うちの隊長あの馬鹿だし…アイツに説明とか期待する方が馬鹿だ
「それじゃあ君達もあいつの事知らないか…」
一虎に会える手がかりは此処だけだったのな。どうしようか、場地と行動すればいいのだろうけど今目立ってしまえば一虎に会う前に私達の願いはただの幻想になってしまう
「Aさんが探してる人って東卍の人とかですか？」
「んー、まぁそんな感じかな。タケミッち、一応聞くけど羽宮一虎って知ってる？」
「すいません。聞いた事もないです」
だよなー。現、東卍メンバーさえ知らないんだからむしろ知ってる人の方が変か
「あのAさん、それならうちの不良辞典に任せてください」
「不良辞典…？」
「はいはい！これは俺の出番だな！」
黒板の方に目を向ければ山岸君が眼鏡を押し上げならが立っていた
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作成日時：2022年3月2日 3時
