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A『あ…』
お目当ての物を見つけた。
« 願いのコップ » と書かれたタグの付いた布袋を2つ出し、
ジュースやココアやミルク珈琲や紅茶等々の
飲みたいものを願い持っているだけで耐熱耐寒性のコップに
視界が真っ白になる程の湯気の揺蕩う様なホットなものでも
氷が山の様に入って凍りそうなアイスなものでも
ご要望に反ってそれその量がコップの淵いっぱいまでなら
湧き出る使い切りの優れモノらしい代物を見て
手にしたのは初めてだが…何とも面白い…。
何て考えながらも もう一つを教授に差し出した。
教授『何の真似だ。』
A『やっぱり知りませんか。願いのコップ と言って、
自分も手にしたのは初めてですが今流行りなんだそうです。
袋から取り出して、手に持ち、願いを込めると
その飲み物がその量その温度その濃さその甘さ等で
湧き出てくるんだとか。一緒に試してみませんか??』
両手にコップを持つ自分とそれを面倒くさそうに見る 教授。
教授『結構。』
A『一度で良いので。』
そわそわしてる自分を他所にしようとした 教授 だが、
目の前まで持って行くとそれを袖から出した杖を一振して
自分の手から軽くふんだくると、そのまま袋から取り出した。
お前も早くやれと言わんばかりの目で見てくる。
A『わぁ…』
軽率に魔法を使う事について突っ込むのは辞めておこう。
此処はホグワーツ特急。
つまり生徒が居る事を踏まえて、
« 願いの杯 »と言って、お酒類を湧き出す事のできるモノや、
« 願いの乾杯 »と言って、杯の底面を垂直に2回叩かないと
止むことを知らず乾杯する限りその最初に願った飲み物が
湧き続ける事が出来るモノも値が張っても尚の事
欲しがる強者が居て有るらしいが、
流石に置いてはいないだろう。
教授『…』
自分も袋から取り出し、両手に掴む。
教授は既に何かを思い浮かべたのか手に持つそのコップからは
湯気が立ち始めた。
A『ふぅ…』
呼吸を整えながらも出てきたものは、
想像していたものと同じような色の物。
A『わぁ…美味しい…｡』
思わず声に出てしまったその声に自分でも驚いたけれど、
教授 はそんな事お構い無しに本を読んでくれてたから
移り変わってゆく窓の外の景色を横目に眺めながら
ハーブの良い香りがする紅茶を口にすると
ふわりと広がるその香りに じんわりと身体が温まる。
うん、嫌いじゃないな。
続く (更新停止中)
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黒月夜天(プロフ) - 星空宇宙さん» ハリー・ポッター昔から好きで、前の垢ではよく書いてたんだ。良かったら気まぐれに更新するからまた読んでみてね。 (2020年11月7日 23時) (
レス) id: 6e08830eeb (このIDを非表示/違反報告)
星空宇宙(プロフ) - 此方での活動も応援してるからね！ (2020年11月7日 11時) (レス) id: 4c7289b17b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒月夜天。 | 作者ホームページ：http://kokolonohonnne
作成日時：2020年11月7日 10時
