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花火 ページ5
大好きな君と花火大会に来た。
私と彼とあと4人。
男女人数は揃っている。
真っ暗な夜と少し気恥ずかしいような沈黙に下駄の音だけが響く。
「うわぁっ!」
友達の女の子が空を見上げ、嬉しそうな声をあげた。
夜空に花が咲いたのだ。
大きく美しい花だった。
「また来たいねぇ。」
男子がその女子に向け、呟く。
「みんなでね!」
くすりと笑う1番美しい彼女。
「そうだなっ!」
いつでも元気なあいつ。
全く、空気が読めない。
花火に照らされた彼の横顔は綺麗だった。
男子に向けてそんなことを言うのは、可笑しいのかもしれないが、本当に綺麗だった。
「来年も行きたいね。」
私は少し勇気を出して、彼に言った。
彼は私を見つめ、笑った。
「来年は2人で行きたいな。」
夜空に咲いた恋花火は今も彼と私の心に咲き誇っている。
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作者名:憂宮時雨 | 作成日時:2017年8月17日 21時