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あの後、勝利達は中学生ということもあり
夕方には帰っていってしまった。
そして今、私たちは小さな旅館に来ている。
見た目は本当に小さな可愛らしい旅館。
だけど中とか料理とかはとてつもなく豪華で、
お安い値段で泊まれるのが嘘のよう。
お風呂もすごく広くて綺麗ですごく長居しちゃった。
真まで温まって、ほかほかした身体で部屋に入れば
窓辺で風磨がオレンジジュースを飲みながら
携帯をいじってるのが見えた。
『またオレンジジュース笑』
《いいじゃん。笑》
そう言いながらテーブルに置いた携帯が
電気のついていない暗闇で光って
映し出された名前がまた、懐かしさを出してくる。
『勝利、お友達たくさんだったね……笑』
《おう、なんか安心したわ……笑》
そう話してる間にも風磨の携帯は光り続けて、
勝利以外の名前も表示される。
勝利のお友達の名前だったり、お昼のメンバーだったり……
それを無視してまで私と話してくれることに
少し優越感、というか安心感を感じた。
それと同時に、何かに縛られる感覚も。
目に見えない、風磨と私を繋ぐ鎖。
別に離れたいわけじゃないんだけど
それでも心の奥ではどこか足掻いていて
風磨じゃなくて違う人を想っている。
その正体にはとっくに気づいていて、
この気持ちを表す言葉も知っていて、
それから逃げるために風磨を利用しているだけ。
そんな自分が嫌で嫌で仕方がない。
『………………疲れたから先に寝るね。』
《……………………おう…？》
いつも寝る時間より何時間も早く眠気が襲ってきた私。
そんな私に不思議そうな顔をしながらも
無視し続けていた携帯へすぐに手を伸ばすその姿は
私をどうしたいのか全くわからない。
いや。
彼は彼で明確な理由があるんだ。
私もそれを少し前までは同じ気持ちで受け止めていた。
だけど、今の私にはわからないんだ。
そんなの、今更考えたって意味は無いのだけれど
たぶんこう思うのはただひとつ……
中島くんが、好きだから……
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★ - 48【真まで温まって】→芯まで だと思います。 (2020年4月22日 23時) (
レス) id: 444bea33d0 (このIDを非表示/違反報告)
★ - 26【いたることろに】→いたるところに、 28【そろそろ期末テストの結果も帰ってくる頃】→返って、 40【私は、恋をしちゃいないんだ…】→いけないんだ、 41【ハモらなかつた。】→ハモらなかった、 46【久しぶりの再開】→再会、 (2020年4月22日 23時) (レス) id: 444bea33d0 (このIDを非表示/違反報告)
skpn(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます~！面白いって言っていただけて嬉しいです(＞＜) (2017年4月29日 16時) (レス) id: aaaa61be2d (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 今日読み始めましたがすごい面白いです！！ (2017年4月16日 21時) (レス) id: 424afcd46f (このIDを非表示/違反報告)
skpn(プロフ) - えりかさん» コメントありがとうございます ~ !!もうラストは出来ているのでまだまだかかりますがお待ち下さい(^^) (2017年4月15日 21時) (レス) id: aaaa61be2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：skpn
| 作成日時：2017年2月22日 21時
