39 夢主のメンタル ページ40
「兵太夫?!なんでここにいるの?朝ご飯は?」
兵太夫「アンタが僕を守ってくれておいて、一人だけ呑気に朝ご飯食べるほど最低の人間じゃないです」
「そ、そうか」
スー(戸を開ける音です)
戸を開けられる音がして、脱衣所と反対の方向に顔を向く。
そして、どんどん足音が近づいてくる。
足音がなくなると、肩に冷たくて硬い感触が伝わる。
兵太夫「これ、火傷の塗り薬です。善法寺伊作先輩から貰いました。これを塗ってささっと治してください」
「あ、ありがとう……」
私が一切顔を合わせないようすることに違和感を持った兵太夫は塗り薬の瓶の蓋を開け、ぬチョぬチョと音を出してきた。
まさか、私の背中に塗ってくれるつもりなのか……?
いやいやそんなまさか…
兵太夫「背中のどこら辺を火傷しましたか?塗ってあげますよ」
そのまさかだったー!
「あ、いや、いいよ。じ、自分で塗るから」
兵太夫「僕、先輩にさっさと仮を返したいので、塗らせてください」
ビクッ「ヒッ!」
ちょっとムスッとした顔をして、片手で私の肩を掴んで固定してきた。
兵太夫「……さ、さぁ、どこら辺を火傷しましたか?」
「あっ、えっと……真ん中のちょい上辺り…」
兵太夫「分かりました、じっとしてください…」
ヌリッ
「ヒャッ!」
兵太夫「ちょっと、変な声出さないでください」
「ご、ごめん」
身体触れられるのに慣れてないからなんか出てしまうんだよ……。
特に背中とかは直で触られたことないから。
兵太夫「…勘違いしないでください。これは仮を返すためにやっているだけで善意でやってません。それに、五年生対六年生の時も乱太郎達が言ってきたから仕方なく助けたわけであって、一年は組のみんなはアンタのことを良く思っていませんからね」
貴方「うん、知ってる」
私は兵太夫が言ってたことを素直に受け取るしか無かった。
一年は組が私の事どう思ってたか知ってたけど、流石にそこまで言われると凹むな……。
でも、まぁ、今まで一年は組達がやられた事を考えると私が言われてる言葉はかすり傷程度なんだよな。
兵太夫(……何故、怒らないの…?それに……)
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風鈴(プロフ) - 黒糖さまでーすさん» 投稿にコメントの返信について書いてありますのでそちらを見てください。 (2023年4月2日 10時) (レス) id: 4cee83cf51 (このIDを非表示/違反報告)
風鈴(プロフ) - 勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡さん» 投稿にコメントの返信について書いてありますのでそちらを見てください。 (2023年4月2日 10時) (レス) id: 4cee83cf51 (このIDを非表示/違反報告)
風鈴(プロフ) - こおりさん» 投稿にコメントの返信について書いてありますのでそちらを見てください。 (2023年4月2日 10時) (レス) id: 4cee83cf51 (このIDを非表示/違反報告)
酸化物質(プロフ) - 黒糖さまでーすさん» 後、トッリプって何ですか?笑文句言う以前にちゃんと語彙を確認してください笑 (2023年3月30日 19時) (レス) id: 360c6f6ec6 (このIDを非表示/違反報告)
酸化物質(プロフ) - 皆さん、これトリップとか言ってますが、普通にこれは転生です。というかこの主人公死んでますよ。ちゃんとお話読んでます?笑ちゃんと見てから言ってください。 (2023年3月30日 19時) (レス) id: 360c6f6ec6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風鈴 | 作成日時:2021年8月15日 21時