かっけぇ・・・ ページ33
すると、若武くんはザバッという水音と共に立ち上がり、全身から滴をしたたらせながら池から上がってこちらに歩いてきた。
水銀灯の明かりが、ずぶぬれの体に反射して、まるで銀色の衣でもまとっているように見えた。
小野塚の近くまで来て立ち止まり、それまでしっかりと掴んでいたスマホを見せびらかすように突き出す。
若武「俺ってさ、キーパーもイケるかもな」
その姿はカッコよくて、心が奪われそうになった。
私、こういう、いざっていう時に頼りになる男の子が好きなのかも・・・。
って、見惚れてる場合じゃない!
私は若武くんに襲いかかる不良を蹴散らすために、走り出した。
持ち前のシラットの技で、どんどん倒していく。
途中から黒木くんと上杉くんが加勢してくれて助かったけど、2人の不良が警棒を取り出した。
上杉くんが相手をしてたんだけど、シラット未経験者が素手で警棒相手では勝ち目がない。
A「上杉くん、私に任せて」
そして、私は警棒を持った不良の前に立つ。
2人同時に襲ってきたが、ヒラリとかわし、シラットの技で1人の不良のバランスを崩して警棒を奪った。
奪った警棒で、もう1人の不良の相手をする。
金属同士がぶつかり合う音を放ちながら、ぶつかり合う。
そして警棒を奪い、私は2本の警棒で不良を倒した。
倒し終わって、2本の警棒を地面に捨てると、後ろからボソッと声が聞こえた。
若武「かっけぇ・・・」
振り向くと、みんなが関心したように私を見ている。
上杉「早技だ・・・」
黒木「お手柄だね」
砂原「マジでお前、何者だ・・・?」
え・・・私、そんなに強かったかな?
不思議に思っていると、茂みから立花さんと小塚くんがきた。
あれ!?なんで立花さんが!?
混乱していると、立花さんは私の側に寄ってきた。
立花「あの、すごくカッコよかった。まるで、アクション映画を観てるみたいだった」
可愛い女の子から褒められて、私は照れながら、立花さんの頭を撫でる。
A「ありがとう。でも、こういう所は危険だから来ちゃダメだよ」
立花さんはムッという顔をした。
あ、もしかして、この前言ってた女の子扱いって・・・こういうこと?
まずい、怒らせちゃった。
私は焦りながら言った。
A「あっと、えー・・・。ん、まぁ、来てもいいけど、無理はダメだよ。うん」
あれ・・・私、何言ってるんだろ・・・。
変なことを言った私に、黒木くんはクスッと笑った。
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こはる(プロフ) - 吹雪姫さん» 頑張ります! (2019年6月11日 9時) (レス) id: 8ad13e5dce (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - 頑張ってください! (2019年6月10日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 仮名杜竜桜さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年3月12日 0時) (レス) id: ad15b439ce (このIDを非表示/違反報告)
仮名杜竜桜(プロフ) - とっても面白いです。主人公ちゃんにはアーヤと友達になって守ってほしいです。更新頑張って下さい! (2019年3月11日 17時) (レス) id: e23b833ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2019年3月10日 15時