3話 ページ3
あの後、白蘭の口にマシュマロを詰めて気をそらす事で難を逃れた私は
彼によって引きこもり生活を送っていた
いや、これ引きこもりっていうより閉じ込めてるよ！？犯罪だよね！？
なのに白蘭は『君のためだから』とか言って部屋から出してくれない。
いや、確かに快適なんだよ？欲しいものだって言えばすぐに届くし好きなもの作ってくれるし……
でもね！！私はね！！動きたいんだよ！！
運動させろこのやろー！！！
部屋から出ようとしても鍵がかかってるのか開かないし！というかドアノブないんだけどどうやって開けんの自動ドア！？
そんな事を1人悶々と考えていれば今日も白蘭がやってくる
懲りもせずに毎日毎日。よっぽど過保護に成長したよねあいつ。
昔はそんなことなかったのに…
「なーに考えてるの？A」
また思考の海に沈んでいれば白蘭がすくい上げる
まるで溺れる事を許さぬように
考えを止めるようにそっと私の目を閉ざし腕の中におさめる
「昔のお前の事を考えていた」
やはり昔とは違うなーーーそう続けようとした私の視界は一変し背中に衝撃を感じた
目の前にあるのは紫の目と白い髪
紛れも無い白蘭。
ああ、押し倒されたんだなと他人事のように考えていればスリっと子犬が甘えるように首元に顔を寄せる
「お願いだよA……昔じゃない。今の僕をみて…？」
耳元で切なそうに囁かれればポンっと頭に手を置いてやる
こいつの行動ももはや慣れてしまった。
いつもいつも来てはこうして私に甘えていく
最初は気恥ずかしさもあったが毎日となればさすがに慣れる
さすがに首に手を置かれたときは驚いたが
(………ん？)
いつもならマシュマロのような甘い香りが鼻腔をくすぐるはず
なのに今日はその香りがしない。どちらかと言えば、そう……
「血の…香り？」
自分では口にだしていないつもりが出ていたようだ
その証拠に白蘭が勢いよく起き上がった。その瞳には一瞬だけ怯えとも取れるものが見えた気がした
でも白蘭はすぐに目を細め笑顔を作ると『また来る』と言ってそそくさと出て行ってしまった。
この時の白蘭は相当焦っていたらしい
いつもなら鍵を締めるガチャンという音が今日は聞こえなかったのだから。
私は出て行くなら今だと思った
私は知らない。白の10年の間にアイツに何が起こったのか。
なぜあんなにも異常な程に私を縛りつけるのか
その答えがこの扉の先にあるような気がして私は立ち上がった
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ウル(プロフ) - 夢主のツッコミが面白かったです（笑）更新楽しみに待ってます♪頑張ってください( ´ ▽ ` )ﾉ (2016年2月28日 6時) (
レス) id: 75f8ff5602 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - とても面白いです！やっぱり白蘭良いですね！更新楽しみに待ってます♪ (2015年6月25日 6時) (レス) id: 41fdcc7681 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珀&ゆうだい x他1人 | 作成日時：2015年4月25日 19時
