依存相手に選ばれました.8【紫】

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「そういえば、コラショ鳴った？」

紫「コラショ？」

「うん
11時に起こした時に、12時にコラショがなるからもうちょっと寝ようって…」

紫「…それはごめん」

「え？」

紫「コラショの電源入れた記憶ない」

「え！？」

紫「それと会話したような気はするけど、何話したか一切覚えてない
ごめんね？」

「…もう寝起き悪い日のなーくんが言ったことは信じない」


そう固く心に誓って、私はメイクを始めた

別にメンバーにすっぴんは見られてるから、そのままでもいいんだけど、一応は女の子なので軽くメイクする

こうして、一緒に準備する時のなーくんのマイブームは私の髪をいじることみたい


「なーくんは髪セットしないの？」

紫「メンバーとしか会わないからこのままでいいかな」


髪をとかしただけのナチュラルヘアでもかっこいいんだから美形とはなんて得なんだろうか


「私もそんなに丁寧にしなくていいよ」

紫「ドライヤーだけね」


くるくるドライヤーを持ち出したなーくんは私の軽く天パの入った髪を綺麗にしてくれた


紫「可愛い♡
Aは何もしなくても綺麗なウェーブだから、ちょっと整えるだけでほんと綺麗になるね」


彼からしたら何気ない言葉…かもしれない

ただ、ことある事に褒められては私の心臓が持たない

鏡越しに見えるなーくんの表情はどこか楽しげで、私の髪を梳く手は大切なものを扱うように優しい

鏡に映る自分の顔が赤くなったのに気づいて、私は思わず下を向いた


紫「メイク終わった？」

「…ぅん」

紫「特別なことしてないのに、顔赤くしてどうしたの？」


下を向いたのに、意味なかったらしい

本気で分からないって顔をしたなーくんに


「気にしないで…
それより早くリビング行こ
みんな待ってるよ」


そう言って、私は少し強引に手を引いた


「ご飯何食べたい？」

紫「話の逸らし方が強引すぎるよ」

「分かってるなら逸らされてよ」

紫「はぁいw
ご飯ね…軽くでいいよ」

「おにぎりとか？」

紫「いいね！」

「みんなも何か食べるかなぁ…」


って話しながらリビングに入ると、るぅとくん以外揃っていた


紫「お待たせ〜」

青「お疲れ様〜」

橙「お疲れ様
寝坊したんやって？
珍しいな」

紫「そうなんだよねぇ｣

赤「別に俺たちが早く来ただけで約束時間前だから寝坊じゃなくね？」

紫「来るってわかってて起きれなかったから寝坊でしょ？」

赤「そういうもん？」

橙「そういうもんやない？」

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