45*あんずちゃん。 ページ46
trickstarが何の用だろう…今は泉さんもなるくんも居ないから下手な相槌は打てない…
しかし来てしまったものを断ることも出来やしない。
『散らかってて申し訳無いですが、どうぞ?』
膝で眠るくまくんを降ろし、扉の方へ向かえばゆうくんと明星スバル君に【転校生ちゃん】と呼ばれる女の子。
「今日はワカメ頭はいないんだよね?」
「あ、明星くん…
ごめんね。今日はお願いがあって来たんだ。鳴上君に聞いたらここにいるって教えてもらってね。」
ワカメ頭って泉さんのこと?
カチンと来てしまい、明星くんをじっと見ればあちらも見返してくる。
『お願いはプロデューサーとして?私個人に?
』
「どちらかと言うと個人、かな?
ね、転校生ちゃん。」
ゆうくんの声に転校生ちゃん?は頷いている。
大人しそうな子…
って言うか呼び名、えー?
『話すのは初めてだね。
私は瀬名Aです。ご存知だと思いますが瀬名泉の妹です。』
「初めまして。佐々木あんずです。
…突然押し掛けてごめんなさい。
裁縫が得意だって聞いて…衣装つくりを手伝ってもらえませんか?」
よく話を聞けばDDDで勝利したtrickstarは急に忙しくなっている。
にも関わらず衣装はそれぞれ1着しかない。
鬼龍先輩も今は自分達のユニットで忙しく手も借りれないと。
ここで恩を売っておくのは悪いことではない、かもしれない。
…それに
『いいよ。よろしくね、あんずちゃん。』
女の子が同じ学年にいるならお友達になりたい。
「ありがとうございます。」と笑うあんずちゃんに笑い返し、早速衣装の話に入る。
話してみてとても仕事熱心な子なんだと言うのを感じられる。
言わずもが仲良くなるのはあっという間だった。
『ねぇ。ゆうくん。
転校生じゃなくて名前で呼んであげたら?
なんとなく寂しいよ。』
帰り際そう彼にだけ言えば困ったように笑い「今さら直せない」と言ってしまう。
彼等の事に口を出す気はないけど、やっぱり寂しいな。
「Aちゃんも僕のこと名前で呼んでくれると嬉しいよ…ははっ、なんちゃって…」
小さいときからゆうくんと呼んでいた…
あれ?名前なんだっけ?ゆうくん?
なんて脳内では思うも表情は笑って誤魔化すんだ。
泉さんに聞けば怒られそうな話題にここにいなくて良かったと安堵する。
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モカ(プロフ) - 架月*さん» コメントありがとうございます!初めてこのお話にコメントが来たっ…!!非常に嬉しいです。更新頑張りますね。 (2017年6月23日 21時) (レス) id: efb045d001 (このIDを非表示/違反報告)
架月*(プロフ) - あとがきとあり、ここで終わってしまうのかと思ったのですが、続編と聞いてワクワクしてます!頑張って下さい! (2017年6月23日 21時) (レス) id: 6bbbbd55e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モカ | 作成日時:2017年6月9日 6時