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瀬名泉 視点
DDDが終わるまでの間はゆうくんを防音のレッスンルームに【隔離】し、このままいけば守りきれる。
綺麗なゆうくんまでこの学院の、天祥院の手で黒く染まらせる訳にはいかない。
防音室の鍵を締め、次は3日も学院で寝泊まりしているA。
「メッセージ届いてるじゃん。
ふふ、本当に仕立てるとか、無理したんじゃないの。」
今夜は引き摺ってでも家に連れ帰り、しっかりと眠らせないとねぇ。
ゆったりとした足取りでKnightsが借りている部屋に行くもAの姿はない。
舌打ちと共に再び携帯を開き、Aの現在位置を表示させる。
今の【GPS】って良くできてるよねぇ。
示された場所は会議棟。
Aが生徒会室にねぇ。
「…キミには人を惹き付ける魅力があるじゃないか。朔間君とも仲良しだろう。
…DDD。キミはなにかしようとしている？」
『私は留学から戻って翌日に開催を聞いたので何も…。
零さんには良くしてもらってますが…』
Aにまで何かするつもりじゃないでしょうねぇ？
開きっぱなしの扉からは藍色の後ろ姿が見える。
「ふふ、あの魔王にも大切にされているようで何だか妬けちゃうなぁ。
プロデュース科1号のキミとはもっともっと早く話してみたかったのに、朔間君がそれを許してはくれなくてね。」
『……零さんは、優しい人です。
今回は、Knightsとの仕事をしているので開催中は現リーダーの意向に沿います。』
「従順で好ましいよ。
どうやらもう時間切れのようだ。」
腕を組み、なっがい話が終えるまで待っていれば、居たのなんて気付いてるくせにわざとらしく視線を寄越す天祥院。
振り返る藍色も怯えたような目でこちらを一度確認したかと思えば、いつもの間抜けな顔で笑った。
『お茶、ごちそうさまでした。
その…差し出がましいですが、退院したばかりですし無理はさらないようにしてくださいね。』
「僕のことを気遣ってくれて嬉しいな。
またね、夢ノ咲のお姫様。
キミを守ろうとしている騎士の手をくれぐれも離さないようにね。」
衣装ラックを押しながら「来てくれてよかった」と笑顔を見せられてしまえば、ここにいたことの文句なんて言えなくなる。
こんなに緩くてお人好しだから…
部外者に付け入られるんだけどねぇ。
心のなかで悪態を付きつつ、Aの手を引いた。
．
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モカ(プロフ) - 架月*さん» コメントありがとうございます！初めてこのお話にコメントが来たっ…!!非常に嬉しいです。更新頑張りますね。 (2017年6月23日 21時) (
レス) id: efb045d001 (このIDを非表示/違反報告)
架月*(プロフ) - あとがきとあり、ここで終わってしまうのかと思ったのですが、続編と聞いてワクワクしてます！頑張って下さい！ (2017年6月23日 21時) (レス) id: 6bbbbd55e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2017年6月9日 6時
