▽17 ページ20
.
レッスン室に戻ると、なんだか妙な違和感を感じた。
『あれ、皆どうしたの？』
少しの沈黙の後、
口を開いたのは桃李くんだった。
桃「A、やっぱりfineの専属プロデューサーはやめてよ」
『…え？』
思いもしない言葉に驚く。
桃李くんから言われるとは思ってなかった。
桃「なんか、Aにずっとプロデュースしてもらうのもなぁ…って思って！たまにはあんずにもしてほしいしさ！」
『…………』
桃李くんの顔は、泣きそうで悲しそうで。
きっと、言えない私の代わりに言ってくれたのかなって。
桃「ボクのワガママはこれで最後にするから！だから、あの約束はなかったことにして？」
『桃李くん、』
桃「なんか空気悪いし、今日のレッスンはボク達でやるから、Aは出てってよ」
"あの子は強い子だからね"
言われた言葉を思い出す。
桃李くんはワガママなんかじゃなくて、いつでも優しい良い子だった。
桃「それで、Knightsでもなんでも、プロデュースしてあげれば？」
『…うん』
桃李くんは気づいてたんだね。
それを知らないふりして、振る舞ってくれてた。
桃李くんの優しさを踏みにじってはダメだ。
泣きそうになりながらも頑張ってくれた。
私も逃げてちゃダメなんだよね。
"fineの専属プロデューサー"ではなくなった。
私は戻ることのないレッスン室の扉を閉めた。
ありがとう、桃李くん。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲那(プロフ) - いるあさん» コメント、本当に励みになります！ありがとうございます。 (2018年10月9日 17時) (
レス) id: cb1c2406d3 (このIDを非表示/違反報告)
いるあ(プロフ) - 完結おめでとうございます。毎日更新されてるか楽しみにしながら読んでました。 (2018年10月9日 8時) (レス) id: e948e94d21 (このIDを非表示/違反報告)
咲那(プロフ) - kuruさん» ありがとうございます！頑張ります(*^^*) (2018年10月8日 16時) (レス) id: cb1c2406d3 (このIDを非表示/違反報告)
kuru(プロフ) - いつも楽しんで読ませてもらってます！これからも頑張って下さい！更新楽しみにしてます(^^♪ (2018年10月8日 16時) (レス) id: 2a58ecdffa (このIDを非表示/違反報告)
咲那(プロフ) - いるあさん» ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです！亀更新ですが、よろしくお願いします(*^^*) (2018年9月23日 0時) (レス) id: cb1c2406d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲那 | 作成日時：2018年9月15日 0時
