こんな乙女ゲーム望んでいません！！【騎士A】

さんじゅうななわ！ ページ39

貴「んっ……」


目を開けば白い天井が

あれ？私、そうまくんの看病(笑)をしていた筈……


ベットに謎の重みを感じ、横を見てみれば寝ているしゆんくんが居た


貴「ふぁっ？、！」


可愛げもない叫び声が保健室内に響いた


「あら？起きたの〜？」

貴「あ、先生……おはざいます

そうま先輩は？」

「黄原くんは帰って貰ったわ。親御さんが迎えに来てくれたからね。」


そうですか、と適当に相槌を打ち、時計を見ればいつの間にか昼休みになっていた

完全にサボってて草


「じゃあ、先生打ち合わせあるからちょっと席外すわね。午後授業出れそうだったら保険カード書いてから教室に向かってね〜」


と言い、保健室を出ていった

随分とまあ、雑っすね
当たり前か。ゲームの世界やし

取り敢えず私の問題は怪我じゃなくて寝ているしゆんくんだな〜


貴「お〜い、しゆんくん？しゆんく〜ん」


試しに声をかけてみる

起きるか？起きるか？起きるのかぁ〜？！


し「ん、あぁ……？」


起きたぁ〜！！！！！


し「A……？A……！」


名前を呼ばれ勢い良く返事をする私

シリアスな展開は聞いてないっす


し「良かった……元気そうだな」

貴「まぁ、ね〜」


怪我をした理由は貴方です。なんて言えん
てか、言う気ないしな


し「こっちは心配で見に来たのにそうまとイチャつきやがってよぉ〜！」


とんっ、と額をデコピンで攻撃される

痛い……痛い……いてぇー！！！
私は怪我人だぞ？こいつ……許せねぇ


し「取り敢えず……なんでそんなに怪我してんだよ」


先程までと違いすぎる空気感に口をきゅっと閉ざす
言えるわけない


貴「階段から落ちちゃって……」


あはは、と乾いた笑いを付け足しといておく

しゆんくんを見ればジト目の彼が
バレた？


し「……ふ〜ん」

貴「じゃ、じゃあ教室行くからじゃね〜！」


ベットから勢い良く起き上がり保健室を飛び出す
私毎回しゆんくんから逃げてね？

あ、てか保険カード書いてねぇ！


まぁ、ええか

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