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十二撃 ページ14

「っ…」



童磨はゆらりと俺の唇に触れる。
その艶めかしい手際に背筋が凍る。




童磨「もっと先延ばしにする予定だったけど、
気が変わった。

君を今すぐに、鬼にしたい」




童磨は片方の指を自分の爪で引っ掻く。
いとも簡単にその指からはポタポタと血が流れる。
その血が流れた指を俺の唇に押し当てた。

絶対、鬼になるもんか…!
俺は断固として唇を開けないようにした。



童磨「往生際が悪いなあ」

「がっ…!」



童磨は俺の唇に親指を突っ込むと無理やり開けさせた。
そして傷が開いている指を口内へと突っ込んだ。
口の中に鉄の味が一気に広がる。

飲み来なければいい。
俺は飲まずに童磨を見上げ睨みつける。
童磨本人は楽しそうに私の歯列をなぞったり、
舌をいじる。

その感覚にゾワっとし俺は覚悟を決めた。



童磨「あれ?」

「っ…」



ブチリと童磨の指がちぎれる。
童磨が驚いたように自分の手を見つめた。

その間に俺はペッと口内にある童磨の指を吐き飛ばす。

童磨の指を噛みちぎるのには少し抵抗があった。
より一層口の中に鬼の血が入るからだ。
飲み来なければいいと思ったが息が続かない。

まるで水の中にでもいるようだ。



童磨「困った子だなー。
ここまで拒んだ人間は君で初めてだよ」



もう返す余裕もない。
ハァハァと唾も飲み込めない口はダラダラと涎が流れる。

童磨はそんな俺の様子に何か思いついたかのように笑う。



童磨「辛いよね。すぐ解放してあげるから」



童磨は俺の頭を撫でた。
もう指は既に生えていた。

童磨は何を思いついたのかは知らないが、




ブチッ___!!



自分の舌を噛み千切った。
その光景に思わず俺は目を見開く。
一体何を…

舌の無い童磨が答えるわけがない。
童磨の口からはダラダラと血が流れる。
痛みがないのか微笑んでいるその姿に血の気が引いた。

こいつは本当に狂っている。

童磨は俺に近づくと後頭部を掴んだ。
まさか…



「やめっ…」



童磨は初めて見せる俺の恐怖の顔に高揚な笑みを浮かべる。
そして、



そのまま、唇と唇が重なった。

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❤︎ - おわり…?!!凄く面白かったです!続きが気になる〜〜!!ありがとうございましたっ! (8月23日 16時) (レス) @page25 id: f6dfc22ed3 (このIDを非表示/違反報告)
礼音 - 良し…童磨推しにはとてもい良い!面白かったです!😂続きも出してほしいです〜〜!(*^^*)楽しみにしてます! (2023年1月2日 22時) (レス) @page25 id: 80495820b7 (このIDを非表示/違反報告)
シロヌコ(プロフ) - 童磨すこすこのすこすぎる!この病み具合がとってもスコ (2022年8月18日 13時) (レス) @page25 id: 09da8bad9a (このIDを非表示/違反報告)
栞乃(プロフ) - 更新楽しみにしてるのでまたお願いします!! (2021年10月17日 1時) (レス) id: 8c5f3cdf03 (このIDを非表示/違反報告)
笹音 - この話を考える時点で天才 (2021年7月22日 17時) (レス) id: cf55aa82ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シュウマイ x他2人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年5月19日 15時

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