十一撃 ページ13
「やめ…」
童磨がゆらりと立ち上がる。
格子の鍵を開け檻の中に入る。
そいつは高揚な笑みを浮かべ、
俺を見てうっとりする。
童磨「ああ、早く鬼になってよ…
君はもうその選択肢しか残されてないんだからさ」
「鬼になるなら、死んだ方がマシだ」
童磨は俺の顎を人差し指でクイっと顎をあげた。
虹色の瞳が細められる。
俺はただ睨むことしかできなかった。
童磨はそのまま俺の唇に指を這わせた。
鋭い爪がふにふにと俺の唇にふれる。
童磨「鬼になれば苦しみからも解放されるのに？」
童磨の瞳はなぜか悲しそうに俺を見つめた。
その瞳には戸惑っている俺の姿が見える。
鬼になれば苦しみも何も忘れられる。
人間の頃の記憶も全て、消えて無くなる。
そんなの…
そんなものっ…！！
「…そんなもの、ただの救いでしかない！
自分の罪は鬼になっても消えることはない…！
鬼になるなんて、ただの逃げ道だっ！」
俺は童磨の無表情で見下ろす瞳を睨みつけた。
鬼には分からないだろう。
俺がどんな思いでこの鬼殺隊に入ったか。
守れなかったからだ。俺が女であったために。
強さが、力が足りなかったからだ。
俺は、妹を守れなかった罪を償わなければならない。
童磨「いいね…いいねェ…」
「…？」
童磨はニヤリと笑い俺を見下ろす。
なんだ、急に…
俺は冷や汗がタラリと流れた。
童磨「そういうくだらないやつ、
人間らしくて好きだよ。
俺はね、正直君の都合なんか聞かなくても鬼にできる。
これ以上の無駄な足掻きは、無意味なんだよ」
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❤︎ - おわり…？！！凄く面白かったです！続きが気になる〜〜！！ありがとうございましたっ！ (8月23日 16時) (
レス) @page25 id: f6dfc22ed3 (このIDを非表示/違反報告)
礼音 - 良し…童磨推しにはとてもい良い！面白かったです！😂続きも出してほしいです〜〜！(*^^*)楽しみにしてます！ (2023年1月2日 22時) (レス) @page25 id: 80495820b7 (このIDを非表示/違反報告)
シロヌコ(プロフ) - 童磨すこすこのすこすぎる！この病み具合がとってもスコ (2022年8月18日 13時) (レス) @page25 id: 09da8bad9a (このIDを非表示/違反報告)
栞乃(プロフ) - 更新楽しみにしてるのでまたお願いします！！ (2021年10月17日 1時) (レス) id: 8c5f3cdf03 (このIDを非表示/違反報告)
笹音 - この話を考える時点で天才 (2021年7月22日 17時) (レス) id: cf55aa82ad (このIDを非表示/違反報告)
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