コードブルー『生きてこそ輝く命』５

フライト１８４ ページ35

緋山side



いつもよりかなり余裕のある
出勤をしたつもりだった…





時計の時刻はまだ7時30分




家で待つ事が惜しくてと




そそくさと病院へ来た





まだ誰も居ないんだろうな〜





なんて思いながら来た筈のに






家の家主の白石も

藤川も

藍沢も

橘先生も





もう既に医局に居た。






緋「……皆早くない？」





思わず漏れた心の声




白「あっ…緋山先生おはよう。」





藤「まぁ…

お前だけがそう思ってるとは
限らないってな〜」




２人の言葉を聞き流しながら
デスクの椅子に座る




藍「皆同じだろ……

A先生が戻って来るこの日を
全員が願って待っていたんだ。」





緋「…まぁそうだけどさ〜…」









.







そう…
遂に今日はA先生の復帰日








だから昨日の夜から
ずっとそわそわしていて





じっとする事が出来ないくらい
楽しみに待っていた訳だけど……









皆も同じだったって事ね……









.









.









A「おはようございまーす!!」









.









医局に響くオレンジ色の声









その待ちに待った瞬間に
皆が席を立つ









緋「…ｯ…おはようございます!!」




白「A先生…!!」





藤「これでやっと元通りだ!!」






藍「……ずっと待っていました。」









扉の側には
青色のスクラブを着て









紅色の聴診器を首に掛けてる






何も変わらないA先生の姿









A「……うちも。
ずっとこの日を待っていたよ。」









にこりと笑ったその表情に
鼻の奥がツンとした









.









橘「A…


せっかく早く来た所申し訳ないんだが…
俺と一緒に人事部長室へ行くぞ。」







A「……??

分かりました。」









そのまま橘先生と
2人で医局から出ていったA先生









.







藤「…?
なんだろ…」






緋「人事部長って……
何してる所？」









１つの疑問が心に宿る









何か嫌な胸騒ぎかしたのは
きっと私だけじゃない









.

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